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「本でも読んでみっか」、2011年(1月~12月)のまとめ

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「本でも読んでみっか」、2011年(1月~12月)のまとめです。


毎年書いていることですが、読書量が少ない。本を購入するペースは落ちていないのですが、溜まるだけ溜まって、なかなか思うように読めません。井上ひさしは「1日30冊、40冊読むのは難しくない」と、いとも簡単に言います。若き日の加藤周一は、翻訳を読み漁り、3日に一冊、年に百冊読むことを決心、実行したという。井上ひさしや加藤周一と同列に論じられないことは当然としても、またしても大江健三郎の言葉が思い出されます。


大江は、「皆さんは、時間を取ってひと月に1章ずつ読んでいかれたらいいと思います。そのようにして全11章を1年間通してお読みになると、そしてもう一度再読されると、実に多くのことが自分に納得できます」と、加藤周一の「日本文学史序説」について言いました。結局は、どんな本をどれだけ深く読んだかということに行き着きます。半年でたった30冊、しかも新書や、美術関連の入門書が多く、じっくり読まなければならないものが少ない。反省することしきりです。ということで、購入してある本を少しでも多く読んで、これからも書いて行きたいと思っています。


と、ここまでは7月に上半期をまとめたときに書いたものです。


昨年1年間で読んだ本は57冊、(ブルータスのような雑誌も入れて、上・下本は1冊として)、月にすれば4.75冊です。まあ、だいたいここ2~3年、同じペースです。フィクションでは、カズオ・イシグロの「充たされざる者」を読んで、全著作を読み終わりました。特筆すべきは、アート関連の本が多かったこと、ノンフィクションは、例年になくレベルが高かったかなと感じたこと、つまりちゃんとした本を読んだかなという実感です。海外のフィクション3冊は、これもレベルが高かった、つまり良い著作でした。別枠2点は、人から読めといわれ、借りて読んだ本でした。僕は自分の読む本はほとんど本屋やアマゾンで購入します。ブックオフへはたまに行って買うこともありますが、図書館へは行きません。


毎年のことですが、購入したはいいが、読み切れないで残っている本がけっこうたくさんあります。数年持ち越しという本もざらです。数十冊、溜まっています。「在庫一掃」するためには、どうすればいいのでしょう? 逆に手持ちの本で、再度読んでみたい本もたくさんあります。


昨年読んだ本で、ここではフィクション10点、海外フィクション3点、ノンフィクション10点、アート・建築関連10点、別枠2点をベスト本として取り上げてみました。


フィクション 10点

カズオ・イシグロの「充たされざる者」を読んだ!

川上未映子の「すべて真夜中の恋人たち」を読んだ!

川上弘美の「神様2011」を読んだ!
柴崎友香の「寝ても覚めても」を読んだ!

小川洋子の「妄想気分」を読んだ!

朝吹真理子の「きことわ」を読んだ!

西村賢太の「苦役列車」を読んだ!

江國香織の「抱擁、あるいはライスには塩を」を読んだ!

星野智幸の「俺俺」を読んだ!

佐藤泰志の「海炭市叙景」を読んだ!


海外フィクション 3点

アリス・マンローの「小説のように」を読んだ!

ベルンハルト・シュリンクの「週末」を読んだ!
フェルディナント・フォン・シーラッハの「犯罪」を読んだ!


ノンフィクション 10点

加藤周一の「羊の歌」、「続 羊の歌」を読んだ!
坂本義和の「人間と国家 ある政治学徒の回想」(上・下)を読んだ!

小熊英二の「私たちはいまどこにいるのか 小熊英二時評集」を読んだ!

内橋克人編「大震災のなかで 私たちは何をすべきか」を読んだ!
石橋克彦編「原発を終わらせる」を読んだ!

国分良成編「中国は、いま」を読んだ!

菅野昭正編「知の巨匠 加藤周一」を読んだ!

朽木ゆり子の「ハウス・オブ・ヤマナカ―東洋の至宝を欧米に売った美術商―」を読んだ!
植田実の「真夜中の庭 物語に潜む建築」を読んだ!
高山文彦の「エレクトラ 中上健次の生涯」を読んだ!


アート・建築関連 10点

熊澤弘の「レンブラント 光と影のリアリティ」を読んだ!

西岡文彦の「絶頂美術館 名画に隠されたエロス」を読んだ!

姜尚中の「あなたは誰? 私はここにいる」を読んだ!

赤瀬川原平の「個人美術館の愉しみ」を読んだ!

古田亮の「俵屋宗達 琳派の祖の真実」を読んだ!
「佐藤忠良自伝 つぶれた帽子」を読んだ!

宮下規久朗の「フェルメールの光とラ・トゥールの焰」を読んだ!

田澤耕の「ガウディ伝 『時代の意志』を読む」を読んだ!
藤森輝信の「建築とは何か 藤森輝信の言葉」を読んだ!

磯崎新の「日本の建築遺産12選 語りなおし日本建築史」!


別枠 2点

佐野眞一の「阿片王 満州の夜と霧」を読んだ!
「石原莞爾と満州帝国」を読んだ!


ここからは月別のまとめです。

2011年

1月

「本でも読んでみっか」、2010年のまとめ

朝吹真理子の「きことわ」を読んだ!

西村賢太の「苦役列車」を読んだ!


2月

江國香織の「抱擁、あるいはライスには塩を」を読んだ!

星野智幸の「俺俺」を読んだ!

木村泰司の「美女たちの西洋美術史 肖像画は語る」を読んだ!

佐藤泰志の「海炭市叙景」を読んだ!

3月

辻井喬の「いつもと同じ春」を読んだ!

古田亮の「俵屋宗達 琳派の祖の真実」を読んだ!

マルグリット・デュラスの「かくも長き不在」を読んだ!

アリス・マンローの「小説のように」を読んだ!

柴崎友香の「寝ても覚めても」を読んだ!

小川洋子の「妄想気分」を読んだ!

中上健次の「軽蔑」を読んだ!

4月

西和夫の「二畳で豊に住む」を読んだ!

熊澤弘の「レンブラント 光と影のリアリティ」を読んだ!

藤森輝信の「建築とは何か 藤森輝信の言葉」を読んだ!


5月

「『戦争』が生んだ絵、奪った絵」を読んだ!

「第5回大江健三郎賞、大江健三郎と受賞者・星野智幸の公開対談」を聞く!

カズオ・イシグロの「充たされざる者」を読んだ!

水原涼の「甘露」を読んだ!

中納直子の「美しい私の顔」を読んだ!

山内令南の「癌だましい」を読んだ!

6月

豊崎由美の「ニッポンの書評」を読んだ!

宮下規久朗の「フェルメールの光とラ・トゥールの焰」を読んだ!

戌井昭人の「ぴんぞろ」を読んだ!

菅野昭正編「知の巨匠 加藤周一」を読んだ!

井上ひさしの「創作の原点 ふかいことをおもしろく」を読んだ!

小熊英二の「私たちはいまどこにいるのか 小熊英二時評集」を読んだ!

磯崎新の「日本の建築遺産12選 語りなおし日本建築史」!

「浮世絵入門 恋する春画」を読んだ!


7月
加藤周一の「羊の歌」、「続 羊の歌」を読んだ!
高山文彦の「エレクトラ 中上健次の生涯」を読んだ!
「本でも読んでみっか」、2011年上半期(1月~6月)のまとめ
内橋克人編「大震災のなかで 私たちは何をすべきか」を読んだ!
小川洋子の「人質の朗読会」を読んだ!


8月
石橋克彦編「原発を終わらせる」を読んだ!
ベルンハルト・シュリンクの「週末」を読んだ!
川上未映子の「すべて真夜中の恋人たち」を読んだ!
木村泰司の「名画の言い分」を読んだ!


9月
田澤耕の「ガウディ伝 『時代の意志』を読む」を読んだ!
佐野眞一の「阿片王 満州の夜と霧」を読んだ!
朽木ゆり子の「ハウス・オブ・ヤマナカ―東洋の至宝を欧米に売った美術商―」を読んだ!


10月
姜尚中の「あなたは誰? 私はここにいる」を読んだ!
田口ランディの「ヒロシマ、ナガサキ、フクシマ」を読んだ!
フェルディナント・フォン・シーラッハの「犯罪」を読んだ!
坂本義和の「人間と国家 ある政治学徒の回想」(上・下)を読んだ!


11月
「佐藤忠良自伝 つぶれた帽子」を読んだ!
川上弘美の「神様2011」を読んだ!
「石原莞爾と満州帝国」を読んだ!
車谷長吉の「灘の男」を読んだ!
「親鸞 いまを生きる」を読んだ!
馳平啓樹の「きんのじ」を読んだ!
鈴木善徳の「髪魚」を読んだ!
赤瀬川原平の「個人美術館の愉しみ」を読んだ!


12月
西岡文彦の「絶頂美術館 名画に隠されたエロス」を読んだ!
植田実の「真夜中の庭 物語に潜む建築」を読んだ!
BRUTUS Casa アートと建築を巡る旅へ!日本の美術館ベスト100ガイド
Pen2012 1/1号 No.305「あらゆる価値観を一変させた、ルネサンスとは何か。」
国分良成編「中国は、いま」を読んだ!



過去の関連記事:

「本でも読んでみっか」、2010年のまとめ
「本でも読んでみっか」、2009年のまとめ
「本でも読んでみっか」、2008年のまとめ!
「本でも読んでみっか」、2007年のまとめ!


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