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TOTOギャラリー間で「クリスチャン・ケレツ展」を観た!

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TOTOギャラリー間で「クリスチャン・ケレツ展」を観てきました。実はクリスチャン・ケレツ、まったく始めて聞く名前でした。ただただポスターの写真が美しかったので、観に行ってきました。


シンプルで力強い構造要素を効果的に用い、独自の空間を創出するスイスの建築家、クリスチャン・ケレツ。日本で初の個展となる本展では、3つの設計競技案―「ワルシャワ近代美術館」「ホルシム研究開発センター」「スイス・リー・ネクスト」と、2つの進行中のプロジェクト―「鄭州の高層ビル 第1、2案」「パライズポリスの公営住宅」を紹介します。抽象化されたコンセプト模型によって、現実の建築を超えた、その本質的な理念を浮かび上がらせます。


クリスチャンケレツ:略歴

1962年、ベネズエラのマラカイボ生まれ。スイス連邦工科大学チューリッヒ校で学び、建築写真家として多くの作品を発表後、1993年にスイスのチューリッヒに建築事務所を設立。2001年よりスイス連邦工科大学チューリッヒ校建築学科の講師を、2003年より同助教授を務め、2009年に正教授に選任される。2012~13年度にハーバード大学大学院デザイン学部丹下健三記念客員教授を務める。実作に「フォスター通りのアパートメント」(チューリッヒ/2003年)、「壁一枚の家」(チューリッヒ/2007年)、「ロイチェンバッハの学校」(チューリッヒ/2009年)など。現在はブラジル・サンパウロの公営住宅や中国での高層オフィスビルが進行中。


今回展示されるコンセプト模型は、なにもリアリティに近づけようというものではない。むしろ模型には模型固有のリアリティがあり、そこにはなにか抽象的なものが具象化される。模型を通すとプロジェクトの背景にある理念が見えてくる。模型を、コンセプトの見取図ともみなせる。つまり模型は、複雑な事象を単純化してとらえるのに役立つ。となるとそれは、抽象的かつ具体的、理念にして対象でもある。そこには間接的にリアリティが再生される。それを使えば、理念をまた別の形式で、すなわち具体的な形式で考察できるようにもなる。(クリスチャン・ケレツ)

ギャラリー間:3階展示室



ギャラリー間:4階展示室



「クリスチャン・ケレツ展」

スイス現代建築界の中でも特異な存在感を放つ、異才の建築家クリスチャン・ケレツ氏の日本初の個展を開催します。「建築とは一種の冒険であり、また既成のルールや固定概念を破る“知的な作業”である」と言うケレツ氏は、模型やレンダリング技術などを駆使し、諸々の条件を起点に空間や構造についての検討を繰り返すことによって、周到に練り上げていく設計スタイルをとります。既成概念にとらわれず、プロジェクトごとに振り出しに戻り、そのたびに改めてコンセプトやアイディアを練りながら新しいオーダーを見つけ出していく。そして、複雑なものを単純化し、建物をひとつの思想、ひとつの原理にまで還元し、そこから無限にヴァリエーションを増やしていくこと――「知性のミニマリズム」によって空間が自由で豊かになると言います。本展では、近作の大型プロジェクトである3つの設計競技案――「ワルシャワ近代美術館」(2006–2012)、「ホルシム研究開発センター」(2008)、「スイス・リー・ネクスト」(2008)、そして2つの進行中プロジェクト――「鄭州の高層ビル 第1・2案」(2011/2012–2013)、「パライゾポリスの公営住宅」(2009–2014)を、コンセプト模型と図面・CG画像や映像などで紹介。ケレツ氏の建築における現在進行形の原理・原則――“The Rule of the Game”が表現されます。


「TOTOギャラリー間」ホームページ


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