Bunkamuraル・シネマで「さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について」を観てきました。
時代は1931年のベルリン、八方ふさがり、若者には厳しい時代です。どちらへ行くべきか・・・。それにしても、よくわからない映画です。そのわからなさが、ひたひたと迫る戦争の時代を表しているのかも? ファビアンはタバコの吸い過ぎです。女優のザスキア・ローゼンダールが素晴らしい。178分という長い映画です。
原作は、児童文学の大家エーリヒ・ケストナーが書いた唯一の大人向け長編小説「ファビアン あるモラリストの物語」(みすず書房刊)。
以下、KINENOTEによる。
解説:
『飛ぶ教室』などで知られる児童文学の大家エーリヒ・ケストナー唯一の大人向け長編小説を映画化。1931年、作家を志しベルリンへやってきたファビアン。だが彼は自分がどこへ行くべきか惑い、立ち尽くす。そんななか、女優を夢見るコルネリアと出会い、恋に落ちる。出演は「ある画家の数奇な運命」のトム・シリング、「さよなら、アドルフ」のザスキア・ローゼンダール。監督は、本作が本邦初公開作となるドイツの名匠ドミニク・グラフ。
あらすじ:
ひたひたとナチズムの足音が聞こえてくる1931年のベルリン。出口のない不況は人々の心に空虚な隙間を生み出していた。そんなある日、作家を志し、ベルリンへやってきたファビアン(トム・シリング)。だが彼はどこへ行くべきか惑い、立ち尽くす。女優を夢見るコルネリア(ザスキア・ローゼンダール)との恋。ただ一人の“親友”ラブーデの破滅。やがて、コルネリアは女優への階段を登るためファビアンから離れてゆくが……。
朝日新聞:2022年6月10日