「『奇跡』と呼ばれた日本の名作住宅」(エクスナレッジ:2021年1月12日初版第1刷発行)を読みました。
一般向けの建築の本としては、分かり易くまとまっています。お薦めです。これ、80%以上知っていれば、建築の「通」ですね。
戦後の混乱を経て、建築界の黄金期がはじまった。
現在の住宅の原型が生まれた1950年代から、その発展の歴史を辿る。
1959年創刊の建築実務誌「建築知識」が編む住宅設計の実務史。
時代とともに、人びとの暮らす住宅のあり方は変わり続けてきました。
「変化」とは天然または無作為の現象ではありません。
そこには必ずエポック・メイキングな住宅があり、建築家がいました。
建築業界に強烈なインパクトを与え、後の住宅設計に大きな影響を及ぼした
住宅と建築家を、その発想、プラン、工法、材料などに着目しつつ、
「建築知識」ならではの視点で、過去50余年、日本の住宅の
“期を画した瞬間"をひも解きます。
建築家の思い、匠の技が込められた、日本の戦後建築史が学べる本です。
目次
1960年以前 小住宅の時代
斎藤助教授の家:清家 清
浦邸:吉阪隆正
傾斜地に建つ家:林 雅子
No.38(石津邸):池辺 陽
スカイハウス:菊竹清訓
ケーススタディハウス(伊東邸):増沢 洵
ミゼットハウス:大和ハウス工業
晴海高層アパート:前川國男
1960年代 建築界の黄金期
SH-30:広瀬鎌二
正面のない家(N氏邸):西澤文隆
集成材ハウスU15(15坪型)・U19(19坪型):飯塚 五郎蔵
呉羽の舎:白井晟一
塔の家:東 孝光
白の家:篠原一男
猪股邸:吉田 五十八
札幌の家(上遠野邸):上遠野 徹
1970年代 都市住宅の時代
桜台コートビレジ:内井昭蔵
セキスイハイムM-1:大野勝彦
松川ボックス:宮脇 檀
私の家:阿部 勤
幻庵:石山修武
GOH-7611 剛邸:鈴木 恂
住吉の長屋:安藤忠雄
目神山の家(回帰草庵):石井 修
水戸六番池団地:藤本昌也
ホシカワ・キュービクルズ:黒沢 隆
トンネル住居:横河 健
西野邸:山本長水
1980年代 環境意識の高まり
草間邸:降幡廣信
シルバーハット:伊東豊雄
つくばの家:小玉 祐一郎
HAMLET:山本理顕
1990年代 バブル崩壊と住意識の変貌
相模原の住宅:野沢正光
日本橋の家:岸 和郎
コモンシティ星田:坂本一成
実験集合住宅NEXT:内田祥哉ほか
フォルクスハウスA:秋山東一
箱の家001(伊藤邸):難波和彦
ニラハウス:藤森照信
懐風荘:木原千利
ミニハウス:アトリエ・ワン
2000年以降 住宅の進むべき道とは
Jパネルハウス:三澤康彦┼三澤文子
屋根の家:手塚貴晴┼手塚由比
101番目の家:竹原義二
ナチュラルスラット:遠藤政樹┼池田昌弘
梅林の家:妹島和世
鳩山の家:本間 至
伝統型木造実験住宅:山辺豊彦┼丹呉明恭
IRONHOUSE:椎名英三┼梅沢良三
臥竜山の家:西方里見
守谷の家:伊礼 智
以下、ページの抜粋
スカイハウス:菊竹清訓
塔の家:東 孝光
幻庵:石山修武
シルバーハット:伊東豊雄
相模原の住宅:野沢正光
箱の家001(伊藤邸):難波和彦
ニラハウス:藤森照信
以下、こんな「建築」の本も分かり易いかも?
BRUTUS
「建築を楽しむ教科書」
小さな建築、愛される建築
2022年2月15日
別冊太陽
「日本の住宅100年」
語り継ぎたい、わたしの「家」の話
2021年7月25日初版第1刷発行