朝日新聞の「いいね!探訪記」に、「仰天 越後のミケランジェロ」ということで、石川雲蝶が完成させた「道元禅師猛虎調伏」と呼ばれる大彫刻が取り上げられていました。僕も新潟県魚沼市にある「西福寺」を訪れたことがあります。過去の記事の一部を下に載せておきます。
朝日新聞:2021年12月11日
以下、過去の記事から
「ガイドブック」には、以下のようにあります。
神業的な作品が魅せる、唯一無二な存在感
ノミを握れば「彫りの鬼」と化し、一心不乱に作品と向き合った彫り物の名工・石川雲蝶。その妙技から生み出される木彫りや石彫、絵師を思わせる見事な絵画まで、息をのむ数々の作品はまさに「日本のミケランジェロ」と称えられるにふさわしい。江戸に生まれ、越後の地で終焉を迎えた雲蝶の人物像は、多くの資料を焼失したことから謎に包まれている。しかし、その残された作品やエピソードから、それぞれの雲蝶像をイメージしてみるのも面白い。それを加納にするのも、雲蝶という鬼才が放つ不思議な魅力だ。さあ、日本のミケランジェロに会いに行こう。
「西福寺・開山堂」
魚沼の地で始めて手がけた大作にして「越後日光」の彫り物に息をのむ
曹洞宗の名刹・西福寺。この寺に残された作品の多くは、曹洞宗の開祖・道元禅師の話をもとに制作されており、ストーリー性のあるところがその特徴。特に、1852(嘉永5)年に起工し、1857(安政4)年に完成した開山堂は「雪深く貧しい農村地域の人々の心のよりどころとなるお堂を建てたい」、「お釈迦様や道元禅師の教えが多くの人の心を幸せに導く」と信じた当時の住職・大龍和尚が、道元禅師の世界を表現するよう雲蝶に依頼したもの。この開山堂での仕事は、雲蝶にとっては、一人で手掛ける初めての大作となっている。なかでも、堂内の天井一面に施された彫刻「道元禅師猛虎調伏之図」は圧巻。その作品からは、破天荒なイメージとはほど遠く、依頼主の気持ちを酌み取れる実直な職人だったことをうかがうことができる。
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