イスラエル博物館所蔵 「印象派・光の系譜」
2021年10月15日-2022年1月16日
三菱一号館美術館
三菱一号館美術館の「イスラエル博物館コレクション展 印象派光のコレクション」ブロガー内覧会へ行ってきました。
イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜
モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン展
ブロガー内覧会
2021年10月21日(木)
スケジュール
18:00~19:30 ブロガー内覧会
19:30~20:00 当選者のみギャラリ-トーク
約50万点の文化財を所蔵するエルサレムのイスラエル博物館は、印象派も珠玉のコレクションを誇ります。本展は同館から、印象派に先駆けたクールベ、コロー、ブーダン、そしてモネ、ルノワール、シスレー、ピサロ、この流れを発展させたポスト印象派のセザンヌ、ファン・ゴッホ、ゴーガン、さらに印象派の光と色彩の表現を独特の親密な世界に移し変えたナビ派のボナールやヴュイヤールの作品69点を厳選、うち59点が初来日の名品の数々とともに、印象派の光の系譜をたどります。
なかでも、睡蓮の連作で有名なモネの《睡蓮の池》は、特に「当たり年」と評される1907年に描かれたものです。この画家全盛期の作品を含めた出品作の大半が、日本初公開となります。
イスラエル博物館(エルサレム)について
©Timothy Hursley, Courtesy The Israel Museum, Jerusalem.
地中海に面する中東の国・イスラエル最大の文化施設であり、世界有数の芸術・考古学博物館として年間およそ92万人が来場しています。1965年に設立された同館は、60,705㎡(15エーカー)の広大な敷地に、先史から現代までの幅広いコレクションを多数展示しており、数日かけても見切れないほどです。
2,000年前の世界最古の聖書「死海文書」を所蔵する「死海写本館」や、イサム・ノグチによって設計された第二神殿時代のエルサレムを再現した「ビリー・ローズ・アート・ガーデン」も人気のスポットです。国内外からの比類なき寄贈による50万点に及ぶ所蔵品には、本展でご紹介する印象派とポスト印象派の豊かで包括的な傑作コレクションも含まれています。
本展3つの見どころ
① 日本初!
イスラエル博物館が所蔵する印象派の名品選
② 印象派の光の系譜をたどる珠玉の作品群
③ モネ、ファン・ゴッホ、ゴーガン ets・・・
画家たちのピーク時の傑作が一堂に
展覧会の構成は、以下の通りです。
Ⅰ 水の風景と反映
Ⅱ 自然と人のいる風景
Ⅲ 都市の情景
Ⅳ 人物と静物
Ⅰ 水の風景と反映
移ろいゆく自然の瞬間をとらえた印象派は、工業化と都市化が進む19世紀後半のフランスで活躍しました。当時の画壇において権威を誇ったアカデミーのヒエラルキーでは下位に位置付けられていた風景や室内、近代的な日常生活など、身近な主題を好んで描きました。続くポスト印象派は、印象派の主題を踏襲しながらも、独自の表現を達成しました。本章では印象派の画家が特に好んだ、水と水鏡の反映を通して、印象派の風景表現の特質を浮き彫りにします。
Ⅱ 自然と人のいる風景
1850年代半ばに活躍したバルビゾン派をはじめとするフランスの風景画家たちは、風のそよぎ、梢の揺らぎといった、自然のささやかなエピソードに画趣を見出しました。印象派の画家たちは、バルビゾン派が得意とした身近な自然の営みの表現とともに、野外での労働という主題も受け継ぎながら、セーヌ川やオワーズ川の流域にモティーフを求めました。印象派の主題は、ポスト印象派も継承しました。本章では自然、そして人のいる風景を取り上げます。
Ⅲ 都市の情景
バルビゾン派の風景画家たちは、冬になると村を去り、都会で生活していましたが、街を主題とすることはほとんどありませんでした。対照的に印象派とそれに続く画家たちは、しばしば都市景観そのものを描き出しています。作家のエミール・ゾラは、「先人たちが森や川の詩を発見したように、今日の画家たちはいま、鉄道駅の詩を発見せざるを得ない」と述べました。本章ではゾラが指摘した変化を敏感に取り入れた印象派と、その後継者たちが描き出す、都市の容貌を展観します。
Ⅳ 人物と静物
印象派は、同時代の人の表情、しぐさなど、日常生活の何気ない瞬間までもとらえようとしました。かつて詩人のボードレールが、日常生活のさりげない表現を「造形的スラング(俗語)argot-plastique」と名付け、アカデミーの芸術家が追及した堅苦しい公的表現との差異化を図ったことが想起されます。日常の瞬間を切り取る印象派の特性は、ポスト印象派にも受け継がれ、肖像画そして静物画においても、日々の暮らしを表現することが好まれました。
以下、出品作品の一部
Ⅰ 水の風景と反映
Ⅱ 自然と人のいる風景
Ⅲ 都市の情景
Ⅳ 人物と静物
ギャラリートーク
注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。
「三菱一号館美術館」ホームページ
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