府中市美術館で「映えるNIPPON 江戸~昭和 名所を描く」を観てきました。
1章 新たな視線、受け継がれる表現
1-1 開化絵
年号が明治と改まり、江戸の街が東京へと名を変えた時代、急速な西
洋化・近代化が進展していく。三代広重をはじめ二代国輝や芳虎とい
った歌川派に連なる絵師たちは、日々新たに生み出されていく東京の
風景や風俗、そこで繰り広げられる催し物や出来事を、陸続と描きだし
ていった。明治時代という時代の転換点、西洋化の波を受けて登場し
た新たな名所の姿を、沸き上がる時代の息吹とともに描き伝えたヴィ
ジュアル・イメージ。それが開化絵であった。
1-2 西洋画法と写真
「西洋画法」と「写真術」は、幕末から明治初期にかけて日本に
本格的に移入されるようになった、新たな視覚媒体である。
展覧会の構成は、以下の通りです。
0章 歌川広重の<名所江戸百景>
1章 新たな視線、受け継がれる表現
1-1 開化絵
1-2 西洋画法と写真
1-3 小林清親の光線画
2章 名所を描く、名所を伝える
2-1 川瀬巴水の新版画
2-2 国立公園の絵画
2-3 観光グラフィック
3章 風景へのまなざし、画家たちのまなざし
3-1 富士と和田英作
3-2 民家と向井潤吉
「府中市美術館」ホームページ
東京都府中市ホームページ (city.fuchu.tokyo.jp)
「映えるNIPPON 江戸~明治 名所を描く」
展覧会図録
発行日:令和3(2021)年5月
発行:府中市美術館
朝日新聞:2021年6月22日
江戸の街の人気スポットを描いた歌川広重の浮世絵に、近代化した街を描いた明治期の開化絵。高橋由一に代表される写実性の高い西洋画法や、小林清親や川瀬巴水の風景版画。テレビもスマートフォンもない時代、名所の姿を広めたのはこうした絵画や版画、新たに登場した写真だった。幕末~昭和の風景画を集めた今展には、同じ場所を描いた複数の作品も登場するが、構図や昼夜の違いなどからは作家の個性が感じ取れる。
(町田市立国際版画館については省略)
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