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Channel: とんとん・にっき
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園子温監督の「ヒミズ」を観た!

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園子温監督の「ヒミズ」を観てきました。園子温監督の作品は、「愛のむきだし」「冷たい熱帯魚」「恋の罪」に続いて4作目です。毎回毎回、度肝を抜かれるストーリーと迫力ある映像で、観ないでは済まされないという、やや虜になっている感があります。主演の染谷将太は、調べてみると、必ずしも執念の染谷を観に行ったのではないですが、「パンドラの匣」と「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」の2作を観ていました。「ヒミズ」の特徴的なのは、背景に「東日本大震災」の被災地の荒涼とした映像が、場面の合間合間に挟まれていることです。


物語の主人公は、瓦礫の散乱する被災地で暮らす2人の中学生です。ともに家庭が崩壊しているのがポイントです。普通の大人になり、普通に生きていきたいと願う15歳の中学生、住田佑一(染谷将太)。実家の貸ボート屋に近辺に住み着いている、震災で家を失くした大人たちとつかず離れずの関係で、平凡な日常を送っていました。その住田の大人びた雰囲気に惹かれ、恋い焦がれるのは、同級生の茶沢景子(二階堂ふみ)。15歳の彼女の夢は、愛する人と守り守られ生きること。彼女の猛アタックに、2人の距離は次第に縮まりつつあります。


そんなある日、借金をつくって蒸発していた住田の父親(光石研)が帰ってきます。息子に金の無心をしながら、激しく殴りつけます。母親(渡辺真起子)は、ほどなく中年男と駆け落ちをして、家から出て行きます。父親はなにかというと、住田を殴りつけます。そんなとき、父親のつくった借金の取り立てに金子(でんでん)れが現れます。「こんな定番の不幸話じゃ、へこたれねーぞ。俺は必ず立派な大人になるんだ」と、住田は叫びます。最悪の境遇にもがく住田、それを茶沢景子は必死で励まします。


再び帰ってきた父親は、住田を殴りながら「しぶといなぁ、俺、お前のこと、本当にいらないんだよ」と言われます。その言葉に住田の心は、一気に決壊します。ふとと気がつくと、父親は倒れていました。雨の降りしきるなか、穴を掘ってその死体を埋めてしまいます。もう“普通”の人生は送れません。“普通”を諦めた住田は、その日からの人生を“オマケ人生”として、世の中の害悪となる“悪党”を見つけ出し、自らの手で殺すことに決めます。果たして住田は絶望を乗り越えて、希望を見出すことができるのか?


原作は古谷実の同名漫画で、この作品の撮影準備期間中に東日本大震災が起こり、内容を変更することになったという。「震災後に、何もなかったように映画を撮り続けることはできなかった。どんなことをしても震災を作品に取り込まなければと思ったのです」と、園子温監督は語っています。

以下、とりあえずシネマトゥデイより引用しておきます。


チェック:『恋の罪』などの鬼才園子温が監督を務め、古谷実原作の人気漫画を映画化した衝撃作。ごく平凡な15歳の少年と少女の運命が、ある事件をきっかけに激変する過程を園監督ならではの手法で描き出す。主人公に『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の染谷将太、ヒロインに『劇場版 神聖かまってちゃん/ロックンロールは鳴り止まないっ』の二階堂ふみら若手実力派を起用。自身も原作のファンだという園監督が創造する新たなる人間の心の闇から目が離せない。

ストーリー:どこにでもいる中学3年生の祐一(染谷将太)の夢は、成長してごく当たり前のまっとうな大人になること。一方、同い年の景子(二階堂ふみ)の夢は、自分が愛する人と支え合いながら人生を歩んでいくことだった。しかしある日、2人の人生を狂わせる大事件が起き……。


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「ヒミズ」公式サイト


過去の関連記事:

園子温監督の「恋の罪 ようこそ、愛の地獄へ」を観た!
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園子温監督の「愛のむきだし」を観た!


染谷将太関連:

「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」を観た!
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