磯崎新×鈴木博之「20世紀の現代建築を検証する」(発行:エーディエー・エディタ・トーキョー 発行:2013年7月25日)を読みました。たまたま本屋を歩いていて偶然見つけた本、新刊だとばかり思っていました。この本についてはちょっと事情があるようで、まず1999年11月に刊行されたGAJAPAN別冊「20世紀の現代建築を検証する○と×」が刊行され、今回の本はその改訂新版のようです。
「磯崎新の建築・美術をめぐる10の事件簿」も「建築における『日本的なもの』」も、磯崎の本はどちらも読みかけです。この「20世紀の現代建築を検証する」も、しばらく読みかけでしたが、前の2冊と違ってべつに難しい本ではないので、なんとか読み終わりました。
インタヴューは、1999年7-9月(第1-7章)、2013年6月27日(あとしまつ)に行われました。「あとしまつ 磯崎新」、聞き手は二川幸夫の息子、二川由夫です。その時点では二川幸夫は亡くなっていました。なぜかこれには鈴木博之は参加していません。磯崎は「今一度読んでみると、鈴木さんとは1章に一度は揉めているね(笑)。今度やったら最初から最後まで揉めたでしょう」と述べています。
それはさておき、この本は言うなれば「現代建築暴露本」、あるいは「現代建築裏話」のようなもので、事情通の二人によるそのネタは次々と出てきて、興味津々です。まあ、僕らの世代では、だいたい知っておくべき建築、あるいは見ておくべき建築が満載です。学校では習わないけど、建築家として常識的に知っておくべき建築ばかりが話題に上っています。外国の建築が容易に話題になるようになったのは、ひとつは写真家・二川幸夫、GAのおかげだともいえます。
この本はおおむね1世紀の建築の話です。磯崎新は「この本が出たのがちょうど世紀末で、これで20世紀にケリが付けば、21世紀は建築の無い時代に入ってくるであろうから、今のうちに忘れないうちに建築を論じておけばいい、というのがこの時の付き合い(笑)」と語っています。たとえば、伊東豊雄の2012年のヴェネツィア・ビエンナーレの日本館の展示を取り上げて、建築は磯崎が述べたような時代になっていることは確かです。時代は変わりました。
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内容紹介
当代きっての建築家と歴史家の
20世紀建築を巡る一大対決、七番勝負
GA JAPAN別冊「20世紀の現代建築を検証する○と×」の改訂新版
脚注・索引を加え、いっそう解りやすく!
小説のように面白い20世紀建築史がここに!
巻末に磯崎新による番外編「あとしまつ」を新たに収録
目次
第1章 新古典主義からモダニズムの誕生へ
第2章 技術とその意味
第3章 一つで歴史に残る家
第4章 前衛か、体制か
第5章 大戦前後
第6章 南北米・欧、それぞれの展開
第7章 最後の巨匠、そして日本
あとしまつ 磯崎新
索引
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「磯崎新の建築・美術をめぐる10の事件簿」
2010年2月25日初版第1刷発行
著者:磯崎新+新保淳乃+阿部真弓
企画・編集:小巻哲
発行所:TOTO出版
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「建築における『日本的なもの』」
著者:磯崎新
発行:2003年4月25日
5 刷:2010年2月25日
発行所:新潮社
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