Quantcast
Channel: とんとん・にっき
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2506

鈴木博之の「世界遺産をもっと楽しむための西洋建築入門」を読んだ!

$
0
0
とんとん・にっき-seiyou

鈴木博之の「世界遺産をもっと楽しむための西洋建築入門」(樂学ブックス:2013年12月1日初版発行)を読みました。というか、ざっと眼を通した、といった感じでしょうか。あちこち観たと思っていても、この本を読むと、観に行ったところがあるのはやっと半分に過ぎません。まだまだフランスやドイツに観るべき建築があるようです。


ヨーロッパ旅行に楽しみのひとつは、各地に残る歴史的な建築に出会うことである。重厚な宮殿、壮麗な大聖堂、あるいは近代を感じさせる住宅など、見るべき建物、見た途端に心を奪われる建物は多い。


鈴木は上のようにいい、時代と様式を手がかりにしながら建築を見ていこう、としています。建築は時代によって変化を遂げてゆき、それが様式の違いとなって現れる。それを追いかけてゆこう、という。これほど広範囲な建築を扱うのは、鈴木をおいてほかにありません。


とんとん・にっき-isan4

ヨーロッパの建築には、ギリシャ・ローマの神殿にはじまり、ルネサンスへと連なる、広い意味で古典主義系といわれる様式の流れと、中世キリスト教会を中心に発展していった、ゴシック様式のふたつの系譜がある、という。それが下の「建築の略年表」です。ただし、エジプト建築の系譜、イスラム建築の系譜、そしてインドやアジアの建築様式は、日ヨーロッパということで、この本では除外されています。この本は、あくまでヨーロッパ世界という、ひとつの文化圏が生み出した建築を対象にしています。


とんとん・にっき-isan3


内容紹介:

ヨーロッパ旅行に出かける旅行者の観光の目玉といえば、世界遺産。有名な教会や宮殿などが建築された時代の建築様式の基本を知ることで、さらに鑑賞が楽しいものになる。本書では、古代から19世紀までの西洋建築の様式の特徴と魅力を、世界遺産を例に紹介・解説する。登場する世界遺産は、パルテノン神殿、アヤ・ソフィア、シャルトル大聖堂、ケルン大聖堂、サンタ・マリア・デル・フィオーレ聖堂、サン・ピエトロ大聖堂、ヴェルサイユ宮殿、ルーブル美術館新館…など。

著者について:

1945年、東京生まれ。建築史家。東京大学工学部建築学科教授を定年退官後、青山学院大学総合文化政策学部教授。工学博士、東京大学名誉教授、博物館明治村館長。『明治の洋館100選』(講談社カルチャーブックス)『図説年表西洋建築の様式』(彰国社)『建築ガイド・都市ガイド東京編』(彰国社)『東京の地霊』(文藝春秋)『日本の地霊』(講談社現代新書)など著書多数。芸術選奨文部大臣新人賞、サントリー学芸賞、日本建築学会賞(論文賞)、紫綬褒章など受章。


この本の一部

とんとん・にっき-isan2

とんとん・にっき-isan1

目次

はじめに

ギリシャ建築

 パルテノン神殿 ギリシャ

ローマ建築

 コロセウム イタリア

 パンテオン イタリア

ビザンチン建築

 アヤ・ソフィア(ハギア・ソフィア) トルコ

 サン・ヴィターレ聖堂 イタリア

ロマネスク建築

 シュパイアー大聖堂 ドイツ

 ピサ大聖堂・洗礼堂・鐘塔(斜塔) イタリア

ゴシック建築

 シャルトル大聖堂

 サント・シャペル フランス

 ケルン大聖堂 ドイツ

ルネサンス建築

 サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂 イタリア

 シャンポールの城館 フランス

バロック建築

 サン・ピエトロ大聖堂 バチカン市国

 ヴュルツブルク司教館 ドイツ

古典主義建築

 ヴェルサイユ宮殿

 冬宮(エルミタージュ) ロシア

19世紀建築

 ウェストミンスター宮殿(国会議事堂) イギリス

 サグラダ・ファミリア スペイン

モダニズムの建築

 シュレーダー邸 オランダ

 トゥゲントハット邸 チェコ

掲載施設データ


過去の関連記事:鈴木博之関連

鈴木博之の「庭師 小川治兵衞とその時代」を読んだ!
鈴木博之の「都市へ」を読んだ!
鈴木博之の「近代建築論講義」が届いた!


過去の関連記事:建築関連

「NHK夢の美術館 世界の名建築100選」を購入した!
僕が観た「世界の名建築」!
夢の美術館「世界の名建築100選」を観た!



Viewing all articles
Browse latest Browse all 2506

Trending Articles