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Channel: とんとん・にっき
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ワン・ビン(王兵)監督の「三姉妹~雲南の子」を観た!

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ワン・ビン(王兵)監督のドキュメンタリー映画「三姉妹~雲南の子」を、「シアター・イメージフォーラム」で観てきました。ワン・ビン(王兵)監督の作品は、一昨年、1960年代のゴビ砂漠の収容所の実態を描いた「無言歌」を観ました。そこには、絶望のどん底にありながら、なんとか最小限でも人間らしさを保とうとする人々が描かれていました。


「三姉妹~雲南の子」、チラシに書かれているタイトルと、その写真を観ただけでも、おおよそこの映画の言わんとするところはわかります。が、それにしても、映画というものは、映像が主役だということを、改めて思い知らされました。「脚本だ、なんだ」といくら言っても、その映像とその音声の迫力には到底かないません。


チラシには、「中国最貧困と言われる雲南地方の村。三人だけで暮らす幼い姉妹がいた。びゅうびゅうと風は吹き続け、その風にいのちが拮抗する」とあります。三姉妹は、長女のインイン(10)、次女のチェンチェン(6)、三女のフェンフェン(4)の三人です。服は着の身着のまま、穴蔵のように薄暗い家で、麺をゆで、じゃがいもにかぶりつきます。長女は、豚や羊、鶏などの世話をし、畑仕事を手伝います。家の中で勉強しているインインに、祖父は「勉強よりも、家の仕事が大事」と言います。姉は妹のしらみ退治に熱中します。


中国で最も貧しいと言われている雲南省の奥地、標高3200メートルにある、約80戸が暮らす小さな村がこの映画の舞台です。ワン・ビンは、余計な解説はせず、ただ中国寒村の現実と、貧困の底辺を映し出します。出稼ぎに出ていた父が帰ってきます。父は、もう何年も洗ってない長女の手を丁寧に洗ってやります。祖父は、麺をゆでながら「嫁は戻らないのか?」と聞きます。父は「行方知れずさ」と答えます。


父は妹二人を連れて、再び出稼ぎに行きます。祖父は「インインはわしと一緒に残ればいい」と言います。インインに祖父は、「お前はわしと一緒にこの村で暮らそう」と言います。「寂しいな」という父にインインは「平気だよ」と答えます。残されたインインは、ひとり、じゃがいもをほおばります。インインはよく咳をしますが、重い病でなければいいのですが、気になります。


以下、とりあえず「シネマトゥデイ」より引用しておきます。


チェック:『鉄西区』『無言歌』のワン・ビン監督が、中国で最も貧しいとされる雲南地方の寒村に暮らす幼い3姉妹の日常を追ったドキュメンタリー。近所に親戚がいるものの両親が不在で、長女10歳、次女6歳、三女4歳という幼い彼女たちが農作業と家畜の世話を行い、子どもだけで生活している様子を映し出す。貧しく過酷な環境の中たくましく生きる少女の姿を通し、中国の現状を捉えた本作は、ベネチア国際映画祭をはじめ数多くの映画祭で絶賛された。

ストーリー:標高3,200メートルに位置し、中国国内で一番貧しい地区といわれる雲南地方の山村に暮らす幼い3姉妹。母親は家を去り父親も出稼ぎで不在なため、10歳の長女インインが妹たちの世話をしつつ家畜の管理や畑仕事に明け暮れ、子どもたちだけで暮らしている。やがて父が戻り娘たちを町に連れて行くことにするが、金銭面の問題で長女がそのまま残ることになり……。


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「三姉妹~雲南の子」公式サイト


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