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メル・ギブソン監督の「パッション」を(再び)観た!

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この映画を再び観るきっかけとなったのは、岡田温司の「マグダラのマリア エロスとアガペーの聖女」(中公新書:2005年1月25日初版)を読んだから、ということは、なんどかこのブログで書いてきました。岡田はその本の最後、「おわりに―生き続けるマグダラ」に、以下のように書いています。


マグダラのマリアは不死身である。最近もわたしたちは、評判となり物議もかもした3本の映画のなかで、三様の「マグダラ」に出会ったところだ。メル・ギブソン監督の「パッション」(2004年)、ピーター・ミュラン監督の「マグダレンの祈り」(2002年)、そしてジュゼッペ・トルナトーレ監督の「マレーナ」(2000年)である。最初のものは、文字どおりの受難劇。二番目のものは、アイルランドに実際にあった女子更正施設、マグダレン修道院での実話にもとずく現代の悲惨な「悔悛」の話。そして最後は、第二次世界大戦で夫をセンチに送ったシチリアの美しい女性マレーナ(マッダレーナの愛称)が「娼婦」呼ばわりされるようになる顛末を描いた作品である。ちなみに、ここでマレーナを演じた女優モニカ・ベッルッチはまた、「パッション」でマグダラ役に扮している。


岡田温司の本を読んだ時点で、この3本の映画は観ていました。しかし、このような「マグダラ」つながりがあったことはまったく知りませんでした。もちろん「パッション」にモニカ・ベルッチが出ていたことも気がつきませんでした。話は突然変わりますが、このブログの「アクセス解析」でここ半年の間高い数値を示しているのが、モニカ・ベルッチ主演の「ダニエラという女」(2005年)です。いずれにせよ、「マグダラのマリア」を読んだときに、この3本の映画を再び観てみようと思ったわけです。そんなわけで、「マレーナ」を観て、「マグダレンの祈り」を観て、最後に残ったのが「パッション」でした。もちろん、モニカ・ベルッチねらいで・・・。


キリストの受難劇といえば、古くは「ジーザス・クライスト・スーパースター」(1973年)という映画がありました。絵画の分野でキリストの受難劇を描いた作品は枚挙にいとまがありません。僕はトレド大聖堂でエル・グレコの「聖衣剥奪」を、アントワープ大聖堂でルーベンスの「十字架降下」を観ることができました。もちろん、この二つの祭壇画にはキリストとともに、マグダラのマリアが描かれています。


メル・ギブソン監督の「パッション」(2004年:アメリカ映画)の原題は「The Passion of the Christ」は「キリストの受難」というほどの意味です。新約聖書で知られる、イエス・キリストの受難と磔刑を福音書に忠実に描いています。12年の構想を費やし、私財を投じて撮り上げた壮大な宗教映画として、当時、大きな話題になりました。また、出演者全員のセリフが全編アラム語とラテン語だったこと、イエスへの拷問場面はあまりにも凄惨で物議をかもしました。


いまこの映画を観直してみると、大司祭カイアファもローマ帝国総督ピラトも、自身の保身だけが大事で、物事を先送りする小役人根性丸出しの官僚としかみえないのはなぜでしょうか。モニカ・ベルッチ、控えめな演技ですが、さすがは“イタリアの宝石”だけあって素晴らしい!最近、「昼下がり、ローマの恋」という映画も観ましたが、ロバート・デ・ニーロとのからみ、いいですね。


以下、とりあえず「シネマトゥデイ」より引用しておきます。


チェック:世界中で大論争を巻き起こす一方、全米初登場第1位の大ヒットを記録した衝撃作。『ブレイブハート』のオスカー監督メル・ギブソンが私財2500万ドル、構想12年を費やし、イエス・キリストの最後の12時間と復活を描く。主人公イエス・キリストを演じるのは『ハイ・クライムズ』のジム・カヴィーゼル。マグダラのマリア役には『マトリックス レボリューションズ』のモニカ・ベルッチがあたっている。あまりにも残酷な拷問シーンの先に控える監督メル・ギブソンの熱きメッセージに注目。

ストーリー:紀元1世紀のエルサレム。十二使徒の1人であるユダ(ルカ・リオネッロ)の裏切りによって大司祭カイアファ(マッティア・スブラージア)の兵に捕らえられたイエス(ジム・カヴィーゼル)は、救世主を主張する冒涜者として拷問され始める。


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ピーター・ミュラン監督の「マグダレンの祈り」を(再び)観た!
トルナトーレ監督、モニカ・ベルッチ主演の「マレーナ」を(再び)観た!
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メル・ギブソンの「パッション」


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