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Channel: とんとん・にっき
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西川美和監督の「夢売るふたり」を観た!

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TUTAYAの新作コーナーの棚に「夢売るふたり」があったので、さっそく借りて観ました。西川美和監督の「夢見るふたり」は何度か予告編で観ていて、映画館で上映されたら観に行こうと思っていたのですが、なぜか見逃してしまいました。西川監督の作品は「ゆれる」「ディア・ドクター」に続き、観るのは3作目です。


火災ですべてを失ってしまった夫婦が、ふたたび店を持つため、再出発に選んだ手段は、夫婦で結婚詐欺、でした。この作品は「大人の女性の生きづらさ」を描いた映画だという。田中麗奈や鈴木砂羽、木村多江、等々、「女性図鑑」とも言えるほど、さまざまな女性が登場します。もちろん主人公・阿部サダヲの妻役で、結婚詐欺を思いつく松たか子もその一人です。映画の中頃、女性の声で以下のようなモノローグが流れます。説明過多にならず、サラリとこの作品の主旨を伝えようとしています。


この都会の暗い地面には、自分の光を失った星たちがたくさん落ちて散らばっている。あなたは完璧な男である必要なんてないのよ。ただ物事には万に一つのタイミングっていうのが必ずあるのよ。それをつかみ取りさえすれば、あなたは星たちを照らす小さな太陽になれるはず。みんな寂しくて、惨めな思いを抱えているのよ。


夢なんてほんの少しで十分よ。少し、少し、少しだけ素敵な夢を見せてあげれば・・・。やさしい星たち、まばゆい星たち。そのきらめきに、ほんの少しだけ色をつけてあげましょう。そうすれば、みんなきっとあなたのために輝いてくれるわよ。


いい映画は、いろんな女性の職業が出てきますが、やはり脇役が素晴らしい。田中麗奈や鈴木砂羽、木村多江、等々、いいですね。ソープ女性もウエートリフティングの女性も、孤独感が漂い好演しています。阿部サダヲ、男の側から見るとけっしてイイ男には見えないんですけど、どうしてこんな男に女性はコロッといってしまうんですかね。あるいはこれは、西川美和の男性観なのかもしれませんが・・・。ラストは思いもよらない意外な結末でした。松たか子が指先をティッシュで拭くシーンなんか、ゾクゾクしました。フォークリフトの運転さばきも見事、やはり最後は松たか子のアップで終わります。


以下、とりあえず「シネマトゥデイ」より引用しておきます。


チェック:『ディア・ドクター』などで高評価を得た西川美和監督がメガホンを取り、松たか子と阿部サダヲが結婚詐欺に手を染める夫婦を演じる異色のラブ・ストーリー。小料理屋を営む夫婦が火事で全てを失ったことから始めた結婚詐欺を通して、複雑で深遠な男と女の関係を描き出す。主演の二人に加えて、結婚詐欺に引っ掛かる女たちを演じる田中麗奈や鈴木砂羽、木村多江のほか、以前西川作品に出演した香川照之や笑福亭鶴瓶などが共演。うそをテーマに人間の業をえぐり出す西川監督らしいストーリーと、豪華キャストによる演技に期待が持てる。

ストーリー:東京の片隅で小料理屋を営む貫也(阿部サダヲ)と妻の里子(松たか子)。店は小さいながらも順風満帆だったが、火事で全てを失ってしまう。ある日、貫也が常連客と一夜を共にし、すぐに里子の知るところとなるが、里子は結婚詐欺で金をだまし取ることを考案する。結婚願望の強いOLなど寂しい女たちの心の隙につけ込んで、店を再開するための資金を稼ぐ二人。しかし、夫婦の関係に影が差し始め……。


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「夢見るふたり」公式サイト


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