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100分de名著「キャンベル 千の顔をもつ英雄」!

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7月の100分de名著は「キャンベル 千の顔をもつ英雄」です。

 

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人生で大切なことはすべて「神話」から学べる!

ジョージ・ルーカス監督「スターウォーズ」を筆頭に、映画や小説などのクリエイターに多大な影響を与えていることで知られる、神話学の名著『千の顔をもつ英雄』。著者キャンベルは、世界中の神話を比較研究し、そこに普遍的な構造があることを明らかにした。神話の英雄は、何ものかに導かれるように異世界に旅立ち、さまざまな試練を乗り越え、やがて元の世界に帰還し実りをもたらす――。「英雄の旅」と呼ばれるこの構造を通して見ると、私たち一人ひとりの人生の軌跡を「内面的な成長の道のり」として読み解けるのではないか。古来の神話に埋め込まれた知恵を通して、現代社会に生きる私たちが豊かな人生を自ら描いていくための方法を探る。

 

プロデューサーAのおもわく

映画「スター・ウォーズ」「ディズニー・アニメ」の元ネタして使われ、ジョージ・ルーカスを始め、多くのクリエイター、映画製作者、脚本家たちに圧倒的な影響を与え続けている名著があります。ジョーゼフ・キャンベル「千の顔をもつ英雄」(1949)。世界中の神話を調査・研究し、その中に、どの神話にも共通する構造があることを明らかにした神話学の名著です。著者のジョーゼフ・キャンベル(1904-1987)によれば、私たち現代人にとっても、神話は全く意味を失っていないといいます。その言葉の真意とは何なのか? そして私たち現代人にとって神話はどんな意味をもちうるのか? 「千の顔をもつ英雄」を手掛かりに、その深いメッセージに迫っていきます。

キャンベルは、世界中の神話には、「出立→イニシエーション→帰還」という共通構造が見出されるといいます。主人公の英雄は、何者かの召命を受け、異世界への冒険の旅へと旅立ちます。異世界で、英雄はさまざまな試練に直面しながらも、それらを乗り越え、大いなる秘宝や自分にとってかけがえのないパートナーを得ます。最後に英雄は、自らが得たものを携え、さまざまな障害を振り払いながら現実世界に帰還。その世界に豊かな実りや変化をもたらすのです。こうした「行きて帰りし物語」は、神話に共通している構造というだけではありません。私たち人間が人生において精神的な成長を遂げるとき、ほぼ同じプロセスを経ます。いわば、その成長段階を確認したり、活性化したりするために、人類は「神話の知恵」を利用してきたというのです。

われわれ現代人は、そのような「神話」を迷信として排除し続け、その意味を見失ってしまいました。しかし、キャンベルは、人間の精神の動き、人生においての人格の変容の仕方は、古来から全く変わっていないといます。むしろ、新しい形で、「神話的思考」を取り戻すことが、個人や社会に大きな豊かさをもたらしていくことにつながるというのです。

番組では、自らも企業向けワークショップで「英雄の旅」を活用している戦略デザイナーの佐宗邦威さんを指南役として招き、神話学の名著「千の顔をもつ英雄」を分り易く解説。キャンベルの思想を現代社会につなげて解釈するとともに、それを元にして、私たち現代人が「神話の知恵」をどう活かしていくかを探っていきます。

<各回の放送内容>

第1回 神話の基本構造「行きて帰りし物語」

世界中の神話には、「出立→イニシエーション→帰還」という共通構造が見出される。主人公の英雄は、何者かの召命を受け異世界への冒険の旅へと旅立つ。異世界で、英雄はさまざまな試練に直面しながらも、それらを乗り越え、大いなる秘宝や自分にとってかけがえのないパートナーを得る。-最後に英雄は、自らが得たものを携え、さまざまな障害を振り払いながら、現実世界に帰還。その世界に豊かな実りや変化をもたらす。なぜ神話はこうした普遍的構造もつのか。それは、私たちの精神の成長も全く同じプロセスを経るからだとキャンベルはいう。第一回は、神話学者キャンベルがどのようにして神話の普遍的構造を分析したかを明らかにしながら、私たち現代人が「神話の知恵」から何を受け取ればよいかを考えていく。

第2回 出立-冒険への合図にどう気づくか

神話には必ず「出立」という段階がある。例えば、神話化されたブッダの物語には、修行へ出向く前に、家の各門に「生老病死」を深く感じさせる出会いが生じる。若き釈迦族の王子は、この出会いに心を揺さぶられ、かつてない旅へとおもむく決意をするのだ。この「召命」といわれるプロセスは、私たちも何か新しいことにチャレンジするとき、そのきっかけをつかむための大きなヒントをもたらすという。第二回は、神話における「出立」の段階の深い意味を明らかにし、現代人にも適用しながら、私たちが現代社会において、新しい挑戦や、これまでにない起業、新しい人生のステージなどへのきっかけやタイミングをどうのようにつかんでいったらよいかを考えていく。

第3回 イニシエーション-試練をどうとらえるか

神話で描かれる英雄の冒険では、異世界に飛び込んだあと、さまざまな試練に翻弄される姿が詳しく描かれる。それぞれの意味を紐解いていくと、自分の成長にとって、その試練に深い意味があることがわかっていく。神話では「龍や怪物との対決」や「敵対勢力がしかけた姦計」として描かれる「試練」は、現代人にとってどのような意味があるのか? それを乗り越えるためにどんな知恵が必要なのか? 第三回は、神話に描かれる「試練」の深い意味を読み解きながら、私たち現代人は、自らに降りかかった困難や壁にどう臨んでいったらよいのか、その際ののぞましい精神のあり方とはどんなものかを探っていく。

第4回 帰還-社会への還元

神話のゴール地点は、英雄が元の世界へ帰還するシーンである。帰還したオデュッセウスが獲得した不思議な能力で悪逆なとりまきたちを一掃し、豊かな王国を築いたように、試練を通して成長を遂げた英雄は、元の世界に帰還し、獲得した秘宝などによって大きな実りや恵みをもたらす。停滞していた社会には再び活力がもたらされる。ここには、例えば、起こした事業が最終的に実を結ぶには何が必要か、人生のある段階をより豊かに彩るには何が必要か…などについての知恵に溢れている。第四回は、神話に描かれる「成長を遂げた英雄の姿」や「英雄が元の世界にもたらす実り」などの描写を通して、私たちが自らの人生を変えたり、社会に変革をもたらすためには何が必要なのか、そのときに必要な努力とは何かに迫っていく。

講師・佐宗邦威:

戦略デザイナー、多摩美術大学特任准教授。東京大学法学部卒業、イリノイ工科大学デザイン研究科(Master of Design Methods)修了。P&G、ソニーを経て、戦略デザインファーム「BIOTOPE」を創業。多彩な企業・組織のイノベーションおよびブランディングの支援を行うほか、各社の企業理念の策定および実装に向けたプロジェクトを多数手がける。著書に『直感と論理をつなぐ思考法』『理念経営2.0――会社の「理想と戦略」をつなぐ7つのステップ』(ともにダイヤモンド社)、『世界のトップデザインスクールが教える デザイン思考の授業』(日経ビジネス人文庫)、『模倣と創造』(PHP研究所)、『じぶん時間を生きる』(あさま社)ほか。

 


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