朝日新聞:2024年5月28日
富士身延鉄道厭戦名所鳥観図(左)
富士身延鉄道厭戦名所鳥観図(右)
富士身延鉄道厭戦名所鳥観図
肉筆鳥観図、昭和3(1928)年
富士山麓を縫うように走る富士身延鉄道(現在のJR身延線)が、画面右下から左上へと一直線に走るように描かれている。日蓮宗の総本山である久遠寺を擁する身延山が富士と肩を並べるほど高く表現されている。画面左下にはピンク色の霞が描かれ、その下には西日本画描きこまれている。中部地方を主題としているが九州や台湾、北は青森までも画面に収めることで、日本全国どこからでもアクセスすることができる場所として、身延鉄道の厭戦が描かれている。(展覧会図録より)