シアターイメージフォーラムで、チャン・チー監督の「海街奇譚」を観てきました。難解な映画でした。
中国新世代のチャン・チー監督が驚嘆の映像美で描写するアート・サスペンス
姿を消した妻の故郷の港町を訪れた男が遭遇する不可思議な事件の数々
姿を消した妻を探しに、彼女の故郷である離島の港町へ訪れた男。相次ぐ海難事故で住民の行方不明が続く寂れた町で、妻の面影を持つ女と出会うが・・・。カブトガニの仮面、消えた“仏”の頭、永遠の8月5日、呪われた海。夢と現、過去と現在を彷徨する迷宮の物語を、1987年生 まれで本作が長編デビュー作となる中国の新たな才能チャン・チー監督が、卓越した映像感覚と比類なきイマジネーションで描き出す幻惑の映画体験。
原題の「海洋動物(かいようどうぶつ)」が示すとおり、作中には海の生物をメタファーとした様々な演出が登場。いずれもチー監督自身が生まれ育った港町がモチーフとなっているが、それらの海の生き物たちが作中において何を意図しているのかを類推しながら楽しむことができるのも、本作の魅力の一つとなっている。配役も独自の世界観を貫き、主演のチュー・ホンギャンは本業が機械技師という変わり種、その妻を演じたシューアン・リンは妻役以外にも2役を演じるなど、新鮮な魅力に満ちている。
本作は第41回モスクワ国際映画祭審査員特別賞(シルバー・ジョージ)と第18回イスタンブール国際インディペンデント映画祭批評家協会賞 (メインコンペティション)を受賞している。
以下、KINENOTEによる。
解説:
第41回モスクワ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した、中国新世代のチャン・チー監督による長編デビュー作。姿を消した妻の故郷の港町を訪れた男が、夢と現、過去と現在を彷徨する物語を、卓越した映像感覚と比類なきイマジネーションで描出するアート・サスペンス。
あらすじ:
姿を消した妻を探すため、彼女の故郷である離島の港町を訪れた男。そこは、相次ぐ海難事故で住民の行方不明が続く寂れた町だった。カブトガニの仮面、消えた“仏”の頭、永遠の8月5日、呪われた海……。数々の不可思議な事件に遭遇するなか、男は妻の面影を持つ女と出会う……。