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テアトル新宿で、荒井晴彦監督の「花腐し」を観てきました。
映画の公開の日の10日、過去のこともあり、ネットで予約して観てきました。
綾野剛は「そこのみにて光り輝く」を観ました。
柄本佑は「火口のふたり」を観ています。
過去に以下の記事を書いたことがあります。
同棲した祥子の死から10数年、栩谷は、友人と作ったデザイン事務所が行き詰まって倒産に追い込まれ、礼金ほしさに、多国籍な街、新宿・大久保のアパートで一人頑張っている伊関の立ち退き交渉に行くが、したたかな伊関に誘われてビールを飲みながらついつい話し込むことになってしまう。部屋には少女が眠っていて、伊関は幻覚作用のあるキノコを売っているらしい。キノコの腐臭に酔った栩谷は、少女と交わり、祥子に似た姿を見かける。生死の境が溶けていくような妖しさを、男の現在と過去とを重ね合わせ、その精神の彷徨の一夜を雨の中に描いた、古風で知的な文体の小説です。
祥子との関係について、栩谷は次のように言います。「そうか、とだけ呟いて黙ってしまった俺の冷たさに祥子はきっとひどく傷ついたのだ。あの『そうか』、一つをきっかけに俺たちの関係は腐りはじめたのだ。腐って、腐って、そして祥子は死んで、俺の方もとうとうこんなどんづまりまで来てしまったということなのだ」。そして「40代も後半に差し掛かって、多かれ少なかれ腐りかけていない男なんているものか。とにかく俺の会社は腐ったね。すっかり腐っちまった」と言うと、伊関が「卯の花腐し・・・」と呟きます。「春されば卯の花腐し・・・って、万葉集にさ」と言います。
「卯の花腐し」は、陰々と降り続いてウツギの花を腐らせてしまう雨のことを言うそうです。卯の花月、すなわち陰暦4月の季語です。あたりの腐臭を立ちこめさせる「卯の花腐し」には、ひたすら陰気な鬱陶しさしかありません。今の日本にはそうした雨がじくじくと降り続いているように思われると、松浦寿輝は言います。確かに「花腐し」は、廃屋寸前の木造家屋やら、蒼い光の中で栽培されるキノコやら、「幽(かすか)」で甘い時代の腐臭に覆われています。
映画では、映画業界で生きる3人の男女が織り成すストーリー、となっています。それにしても映画は、雨のシーンとタバコを吸うシーン、そしてセックスシーンが多いのにはまいりました。
以下、シネマトゥデイによる。
見どころ:
アニメ化もされた「川の光」などで知られる小説家・松浦寿輝の芥川賞受賞作を映画化。映画業界で生きる3人の男女が織り成すストーリーが展開。『ヴァイブレータ』『幼な子われらに生まれ』などの脚本を手掛けてきた荒井晴彦がメガホンを取り、『終末の探偵』などの中野太が荒井と共同で脚本を担当。『そこのみにて光輝く』などの綾野剛が主人公の映画監督を演じ、荒井監督作『火口のふたり』などの柄本佑、『愛なのに』などのさとうほなみらが共演する。
あらすじ:
雨が降りしきる梅雨のある日、斜陽のピンク映画業界に生きる映画監督・栩谷(綾野剛)と、かつて脚本家を目指していた伊関(柄本佑)が出会う。二人は自分たちが愛した一人の女優・祥子(さとうほなみ)について語り始める。彼らがこだわってきた映画への夢が失われていく中、それぞれの人生が交わり始める。
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