春画ールの「春画にハマりまして。」(CCCメディアハウス:2021年4月9日初版発行)を読みました。
わたし、OL.。押しは、絵師。
こうなったらしんでもいとやせん
春画を愛で、調べ、遊びつくす。知的冒険エッセイ。
「わたしなり」が愉しい、春画の世界をご案内します。
欲しい、欲しい。お金がなくても、春画が欲しい・・・。
江戸時代のハウツー本に、性を学んでみたんです・・・。
遊びつくして…。見ているだけじゃ、もの足りなくて。
もっと・・・。深く・・・。春画の世界が知りたくて。
ここでは文中、春画にまつわるたくさんの逸話が出てきます。いちいち取り上げることはできませんが、春画が次々に出てくるというわけではありません。おわりにに出てくるように、古文の解釈も多々出てきます。
凡(およそ)和合の法は男女ゆるゆると帯をとき、女を抱きかかへ肌を合せ玉門(ぼぼ)に向べし。先(まず)くちをすひ乳をさぐりたハむれ、女の手をもつて玉(まら)を握せ男ハ女の毛ぎハよりなでおろし、さねがしらをさぐり指にてそろそろいらふべし。
ここには、自分だけ気持ち良ければOKと思っている自分よがりな人に「それは大いなる誤りである」ということを伝えている。
数少ない画像から…。
春画ール:
1990年、愛媛県生まれ。学生時代に見た、葛飾北斎の「蛸と海女」で春画に目覚める。美大卒でもなければ、古典や日本史が得意だったわけでもないが、市井の春画ウォッチャーの視線で、春画の魅力や楽しみ方を模索する。2018年より「春画ール」の名で活動をスタートし、「現代人が見る春画」をコンセプトに、国内外への発信を続けている。いまにも通じる共感性を重視し、イベントやワークショップを企画するほか、恋愛メディア「AM」にて『令和奇聞』を連載中。好きな絵師は溪斎英泉。
「江戸春画の性愛学」
ベスト新書
著者:福田和彦
2003年1月1日第1刷発行
発行所:KKベストセラーズ
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