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浜忠雄の「ハイチ革命の世界史―奴隷がきりひらいた近代」を読んだ!

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浜忠雄の「ハイチ革命の世界史―奴隷がきりひらいた近代」(岩波新書:2023年8月18日第1刷発行)を読みました。

 

ハイチがどこにあるのか、どんな国なのか、まったく知らなかったが、奴隷がきりひらいた近代、というところに興味を持ち、読んでみました。どうしてこの本を知ったのか、朝日新聞の新書速報という箇所で知りました。そこには、誠実な学問の積み重ねが持ちうる実践性に深く感銘を受けた、とありました。

 

反レイシズム・反奴隷制・反植民地主義を掲げ近代の一大画期となったこの革命から、世界史を問いなおす

 

一八世紀末、カリブ海の島で黒人たちが立ち上がり、自らの手で史上初の奴隷解放を達成した──長く忘却されてきたハイチ革命は、いまや近代史の一大画期だと認識されている。半世紀に及ぶ著者の研究をもとに、反レイシズム・反奴隷制・反植民地主義を掲げたこの革命と、苦難にみちた長いその後を、世界史的視座から叙述。

 

目次

 はじめに――ハイチ革命を見る眼
第一章 ハイチ革命を生んだ世界史――「カリブ海の真珠」の光と影
 一  「繁栄」を支えた黒人奴隷
 二  「繁栄」に潜む危うさ
第二章 ハイチ革命とフランス革命――史上初の奴隷制廃止への道
 一 ハイチ革命の発端
 二 フランス革命と植民地・奴隷制問題
 三 史上初の奴隷制廃止
第三章 先駆性ゆえの苦難――革命以後の大西洋世界
 一  「世界初の黒人共和国」の動向
 二 ハイチ革命と大西洋世界
 三 国際的承認を求めて
第四章 帝国の裏庭で――ハイチとアメリカ合衆国
 一 リンカーンによるハイチ承認
 二 アメリカ合衆国によるハイチ占領
第五章 ハイチ革命からみる世界史――疫病史から植民地責任まで
 あとがき

 

浜 忠雄(ハマ タダオ):
1943年,札幌市生まれ.1975年,北海道大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学.北海道教育大学教授,北海学園大学教授を経て,
現在─北海学園大学名誉教授
専攻─ハイチ革命史,フランス革命史
著書─『岩波講座世界歴史 17 環大西洋革命』(共著,岩波書店)
   『ハイチ革命とフランス革命』(北海道大学図書刊行会)
   『カリブからの問い――ハイチ革命と近代世界』(岩波書店)
   『ハイチの栄光と苦難――世界初の黒人共和国の行方』(刀水書房)
   『「植民地責任」論――脱植民地化の比較史』(永原陽子編,共著,青木書店)ほか

 

朝日新聞:2023年9月27日


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