ヤン・イクチュン監督・主演の「息もできない」を、TUTAYAで借りたDVDで観ました。昔観た記憶があるんですが、詳細はおぼえていない。
古い映画を見たいと思い、久しぶりにTUTAYAへ行って、すぐに眼に入ったのが「息もできない」でした。ヤン・イクチュンが製作、脚本、主演など五役を兼任した監督デビュー作だというから凄すぎる。粗暴な男と女子高生が出会い、心を通わせていく姿に感動しました。これぞ韓国映画の典型、だと思いました。
以下、KINENOTEによる。
解説:
韓国で俳優として活躍してきたヤン・イクチュンが製作、脚本、主演など五役を兼任した監督デビュー作。東京フィルメックスやロッテルダム国際映画祭を始め、世界中で25以上もの映画賞を受賞するなど、高い評価を得た。複雑な家庭環境を背負った粗暴な男と一人の女子高生が出会い、心を通わせていく姿を鮮烈なタッチで綴る。
あらすじ:
手加減のない仕事振りで恐れられている取立て屋のサンフン(ヤン・イクチュン)。借金回収だけではなく、ストライキの妨害や屋台の強制撤去などでも容赦のない男だったが、甥のヒョンイン(キム・ヒス)をかわいがる一面も持っていた。ある日、サンフンは偶然、女子高生のヨニ(キム・コッピ)と出会う。殴り合いから始まった出会いだったが、2人はお互いに通じるものを感じる。彼らはそれぞれ、親との関係に問題を抱えていた。幼い頃、暴力的な父に母と妹を殺された過去を持つサンフン。刑務所から出所した父のもとを訪れると、一言もなく殴りつける。一方のヨニは、精神を病み、働けない父を抱えていた。父の代わりに働いていた母は、屋台の強制撤去に遭い、その最中に死亡。弟のヨンジェ(イ・ファン)は高校にも行かず、荒れた生活を送っていた。粗野なサンフンと、それに臆することなく彼をからかうヨニ。相反する2人を似た境遇が結び付ける。しばらくして、ヨンジェがサンフンのもとで仕事をすることになる。だが、ヨニの弟だと知らないサンフンは、おどおどしたヨンジェを “腰抜け”と罵倒する。やがて彼は、姉がヒョンインと父を何度も会わせていた事実を知り、苛立ちを募らせる。仕事振りはより激しくなり、ヨンジェへの態度も一層厳しくなる。それにより、ヨンジェの家庭内暴力がエスカレート。泣き叫ぶヨニと、包丁を握り締める父親…。一方、憎しみを募らせたサンフンだったが、自殺を図った父を発見、病院に担ぎ込む。自分の輸血で父が一命を取り留めると、サンフンはヨニを呼び出し、2人は川岸で言葉もなく一緒に涙を流すのだった。ヒョンインの言葉で、父親を殴る自分の姿が、自分が嫌った父と同じであることに気付くサンフン。自分を変えようと、取り立て屋から足を洗うことを決意する。そして最後の仕事にはヨンジェが同行。これを最後に、サンフンは新しい人生を歩むはずだったが……。