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ブリヂストン美術館で「あなたに見せたい絵があります。」を観た!

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ブリヂストン美術館で「あなたに見せたい絵があります。」の「ブロガー特別内覧会」に行ってきました。この内覧会は、ブリヂストン美術館×Takさんによるもので、このような企画はブリヂストン美術館では初めての試みだそうです。「館長挨拶」の後、スライドを使って約30分、「展覧会概要説明」がブリヂストン美術館学芸員の貝塚健さんからありました。


石橋財団ブリヂストン美術館は2012年1月に開館60周年を迎えました。開館60周年記念展は、第1弾が「パリへ渡った石橋コレクション1962年、春」(2012年1月7日~3月18日)、第2弾が「あなたに見せたい絵があります。」(2012年3月31日~6月24日)、そして第3弾が「ドビュッシー、音楽と美術―印象派と象徴波のあいだで」(2012年7月14日~10月14日)と、特別展が3つ続きます。


今回観てきたのは「あなたに見せたい絵があります。」、どうして「。」が付くのか、また「見せたくない絵もあるのか?」はさておき、東京の「ブリヂストン美術館」と、久留米の「石橋美術館」、両館が所蔵する絵画の代表的作品を一堂に集めた展覧会です。開館当初の石橋正二郎のコレクションに始まり、60年にわたって継続してきた収集活動の成果を堪能できる展覧会です。


ブリヂストン美術館は「洋画を中心に、石橋美術館は「日本画」を中心に展示しているものですが、今回、相互乗り入れが実現しました。今回の特別展は、出品作品をそれぞれ11のテーマに分けて、題材別、ジャンル別に展示されています。いつものブリヂストン美術館とは一味違った展示なので、新鮮な印象を受けました。ブリヂストン美術館は84点、石橋美術館は25点、計109点、その他コレクション展示が47点、合計156点が展示されています。


展覧会の構成は、以下の通りです。
1章 自画像

2章 肖像画

3章 ヌード

4章 モデル

5章 レジャー

6章 物語

7章 山

8章 川

9章 海

10章 静物

11章 現代美術


石橋正二郎は、観て貰うために絵画を集め出したと言われています。、まず郷土・久留米の画家、安井曾太郎と青木繁の作品を集め始めたのが、今日のコレクションの始まりだと言われています。1章「自画像」では、青木繁「自画像」(1903年)と、坂本繁二郎「自像」(1923-30年)が出ています。


異彩を放っていたのは、第7章「山」、雪舟の春夏秋冬の景色を描いた「四季山水図」(室町時代)です。「前景の樹木の枝先にほんのりピンク色をさしているのが春で、梅(あるいは桃)の花を咲かせている。青々と芳賀生い茂る樹木の影に、滝を見て涼をとる高士の姿が見いだされるのが、夏。そして、朱に染まった葉と澄み渡る水面の藍色とで、清々しい色合いをみせるのが、秋。夕闇に白くうっすらと浮かびあがる主山と、静かに舞い降りる雪を描いているのが、冬となる」と、図録の解説にあります。


岸田劉生の「麗子像」(1922年)が出ていました。「岸田劉生は38年という短い生涯の中で、油彩、水彩、水墨など様々な技法で100点以上におよぶ麗子の肖像を手がけた」と、図録の解説にあります。「ヌード」の項、ルノワールやマティスのヌードは見慣れていますが、今回登場した岡田三郎助の「水浴の前」(1916年)と、和田英作の「チューリップ」(1927年)には、共に日本女性の美しさを見事に表現しているのには驚かされました。


安井曾太郎の「水浴裸婦」(1914年)は、セザンヌやルノワールの影響が見てとれます。藤島武二の「天平の面影」(1902年)は、青木繁の「わだつみのいろこの宮」(1907年)と、対面するように展示されていたものです。藤島の作品は、奈良へ旅行したときに正倉院を見て、遠い天平時代に思いをはせて描いたという。一方、青木繁の作品は古事記から着想を得たという。


ジャクソン・ポロックの作品は、東京国立近代美術館に貸し出しており、展示は5月29日からになります。生存している画家では、野見山暁治(1920~)の「風の便り」(1997年)が出ていました。また、今回初めて新収蔵作品が公開されました。ギュスターヴ・カイユボットの「ピアノを弾く若い男」(1876年)と、岡鹿之助の「セーヌ河畔」(1927年)の2作品です。


1章 自画像



2章 肖像画


3章 ヌード




4章 モデル


5章 レジャー



6章 物語




7章 山




8章 川



9章 海




10章 静物


11章 現代美術



新収蔵作品



「ブロガー特別内覧会」景品


ブリヂストン美術館開館60周年記念
「あなたに見せたい絵があります。」展
石橋財団ブリヂストン美術館は、2012年1月に開館60年を迎えました。これを機に、当館と石橋財団石橋美術館の両館が所蔵する絵画の代表作品109点を一堂に集め、石橋財団コレクションの粋を楽しんでいただく特別展を開催いたします。石橋正二郎コレクションから始まり、60年間積み重ねた収集活動の成果をじっくりとご堪能いただきたいと思います。今回の特別展では、出品作品を「自画像」「肖像画」「レジャー」「海」など11のテーマに分けて、題材別、ジャンル別に展示いたします。コレクション展示でみなさまに日頃親しまれている作品たちも、いつもとは異なる文脈にならべられて、新鮮な印象を与えることでしょう。ブリヂストン美術館のコレクションの中心は19世紀から20世紀にかけての西洋絵画ですが、その西洋美術に影響を受けて出発した日本の近代洋画も充実しています。また、今回の展示には、近代以前の画家として雪舟とレンブラントも含まれます。様々な魅力に溢れた石橋財団コレクションをじっくりとお楽しみください。


「ブリヂストン美術館」ホームページ


とんとん・にっき-bu12 ブリヂストン美術館開館60周年記念
「あなたに見せたい絵があります。」展
図録

監修・執筆:島田紀夫(ブリヂストン美術館)

編集・執筆:貝塚健(ブリヂストン美術館)

制作:印象社

発行:石橋財団ブリヂストン美術館


とんとん・にっき-buri 「Masterpices from the Collection of the Ishibashi Foundation」
2006年4月2日初版発行

2007年2月1日3刷発行

編集:財団法人石橋財団

発行:財団法人石橋財団









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