斎藤幸平の「ゼロからの『資本論』」(NHK出版新書:2023年1月10日第1刷発行)を読みました。
コミュニズムが不可能だなんて誰が言った?
『資本論』は誰もがその存在を知りながら、難解・長大なためにほとんど誰もが読み通せない。
この状況を打破するのが斎藤幸平――新しい『資本論』解釈で世界を驚かせ、『人新世の「資本論」』で日本の読者を得た――、話題の俊英だ。
マルクスの手稿研究で見出した「物質代謝」という観点から、世界史的な名著『資本論』のエッセンスを、その現代的な意義とともにていねいに解説する。
大好評だった『NHK100分de名著 カール・マルクス『資本論』に大量加筆し、新・マルクス=エンゲルス全集(MEGA)の編集経験を踏まえて、
"資本主義後"のユートピアの構想者としてマルクスを描き出す。最新の解説書にして究極の『資本論』入門書!
内容説明:
はじめて『資本論』を開いた人は、あまりにその文章が硬いため、マルクスの真意を読み取れない―。この状況を一変させるのが本書だ。鋭いマルクス解釈で世界を驚かせた俊英が、手稿研究で見出した「物質代謝」の観点から『資本論』のエッセンスを丁寧に解説。さらに、ソ連や中国とも異なる「脱成長コミュニズム」の未来像までを見通す。初学者にもスラスラ読み進められる究極の入門書!
目次
はじめに 「資本論」と赤インク
第1章 「商品」に振り回される私たち
第2章 なぜ過労死はなくならないのか
第3章 イノベーションが「クソどうでもいい仕事」を生む
第4章 緑の資本主義というおとぎ話
第5章 グッバイ・レーニン!
第6章 コミュニズムが不可能だなんて誰が言った?
あとがき 革命の時代に
斎藤幸平:
東京大学准教授。1987年東京生まれ。ウェズリアン大学卒業、ベルリン自由大学哲学科修士課程・フンボルト大学哲学科博士課程修了。大阪市立大学准教授を経て現職。著書に『大洪水の前に――マルクスと惑星の物質代謝』(堀之内出版・角川ソフィア文庫)、『人新世の「資本論」』(集英社新書)、『ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた』(KADOKAWA)など。
朝日新聞:2023年1月21日
過去の関連記事:
斎藤幸平の「ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた」を読んだ!
以下、斎藤幸平関連する書籍
別冊NHK100分de名著
「パンデミックを超えて」
「パンデミック」「パンデミック2」
スラヴォイ・ジジェク
斎藤幸平
NHK100分de名著
カール・マルクス 資本論
斎藤幸平
「人新世の『資本論』」
集英社新書
2020年9月22日第1刷発行
2021年9月27日第16刷発行
著者:斎藤幸平
発行所:株式会社集英社
「大洪水の前に マルクスと惑星の物質代謝」
角川ソフィア文庫
令和4年10月25日初版発行
著者:斎藤幸平
発行:株式会社KADOKAWA
(これはまだ読んでいません)
「ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた」
2022年11月2日初版発行
著者:斎藤幸平
発行所:株式会社KADOKAWA