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村山由佳の「風よあらしよ」を読んだ!

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村山由佳の「風よあらしよ」(集英社:2020年9月30日第1刷発行、2022年2月14日第3刷発行)を読みました。

 

過去のブログより

瀬戸内寂聴の「美は乱調にあり 伊藤野枝と大杉栄」(岩波現代文庫:2017年1月17日第1刷発行)を読みました。(前にも書きましたが)僕は、母から借りた瀬戸内晴美の「美は乱調にあり」を、たぶん昭和43年頃に読んでいましたので、再読ということになります。昭和43年というと、今から49年も前のことです。どうして母がこの本を買って持っていたのか、未だに不明です。

瀬戸内寂聴はこの本の「はじめに」にで、「400冊を超えているらしい自作の中で、ぜひ、今も読んでもらいたい本をひとつあげよと云われたら、迷いなく即座に、『美は乱調にあり』『諧調は偽りなり』と答えるだろう」と、書いています。「今、混迷を極めた時代にこそ、特に前途ある若い人たちに読んで欲しい。」と力説しています。

瀬戸内寂聴の「美は乱調にあり 伊藤野枝と大杉栄」を読んだ!

 

栗原康の「村に火をつけ、白痴にになれ 伊藤野枝伝」を読みました。威勢のいいタイトルといい、 「あの淫乱女」など、センセーショナルな言葉があちこちに散りばめられています。しかし、過去の評伝などはしっかり押さえてあり、伊藤野枝を知るうえでは欠かせない著作だといえます。斎藤美奈子による朝日新聞の書評が、的を捉えていて見事でした。僕は斎藤の書評で、栗原の著作を知りました。

栗原康の「大杉栄伝 永遠のアナキズム」を読んだ!

 

ウィキペデイアによれば、「大杉栄」とは、「概要」の項に以下のようにあります。

明治・大正期における日本の代表的なアナキストである。大逆事件の後にマルクス主義者の中で優勢になったアナ系の大立者であったために危険視され、関東大震災直後、憲兵隊司令部で不慮の死を遂げる。(甘粕事件)
自由恋愛論者で、居候中に堺利彦の義妹堀保子を強引に犯して結婚する。当時、保子は深尾韶と婚約していたが、これは破棄された。だが、栄は保子と入籍せず、神近市子に続き、伊藤野枝とも愛人関係となって、野枝は長女魔子を身ごもった。女性達からは常に経済的援助を受けていたが、野枝(とその子供)に愛情が移ったのを嫉妬した市子によって刺された日蔭茶屋事件(日影茶屋事件)では大杉は瀕死の重傷を負った。
その後、保子と離別、市子は入獄したので、野枝と家庭を持つが、依然として入籍はせず、次女エマ、三女エマ、四女ルイズ、長男ネストルをもうけた。次女エマ以外は大杉・伊藤の死後、伊藤の実家に引き取られて、戸籍を届ける時に改名されたものである。

 

伊藤野枝[1895-1923]
◎大正時代のアナキスト。ウーマンリブの元祖ともいわれる。
◎福岡県に生まれ、14歳で一念発起し、上京。上野高等女学校に進学。卒業後、決められた縁組により地元で結婚するが、婚家を出奔し、女学校の恩師であった辻潤と暮らしはじめる。雑誌『青鞜』編集部で働き、平塚らいてうについで20歳で編集長に。セックス、中絶、売買春といったテーマから、人間の尊厳や生き方を問いなおす記事を書く(「貞操論争」「堕胎論争」「廃娼論争」)。辻とのあいだに2人の子どもをもうける。
◎大杉栄と出会い、21歳で大杉・妻・恋人との四角関係に身を投じる。大杉の気持ちが野枝に大きく傾くなか、恋人・神近市子が大杉を刺す(葉山日蔭茶屋事件)。事件後、大杉との絆を深めた野枝は、5人の子を産み育てながら、『青鞜』休刊後も評論や翻訳など旺盛な執筆活動を繰り広げる。関東大震災の混乱に乗じた甘粕正彦ひきいる憲兵隊に、大杉・甥とともに虐殺される(甘粕事件)。享年28歳。

 

ちょうどこの本を読んでいるときに、吉高由里子主演の「風よ あらしよ」が放送されることを知り、放送開始前に読み終わる予定でした。しかし、もたもたしているうちに、放送に追い越され終わってしまい、本を読むことを断念しました。2/3くらい読み終わっていました。本の途中で終わってはどうしようもないので、なんとか読み続けて、ここにブログに載せることにしました。

 

吉高由里子主演「風よ あらしよ」、9月4日(日) 夜10時スタートでした。

もちろん、吉高由里子の演技は最高でした。が、テレビですからあまり詳細には踏み込まず、物語はかなり飛ばした脚本でした。

 

朝日新聞:2022年9月11日

 

過去の関連記事:

村山由佳の「W/F ダブル・ファンタジー」を読んだ!

村山由佳の「星々の舟」再読

 

「放蕩記」

2011年11月30日第1刷発行

著者:村山由佳

発行所:株式会社集英社

(読もうと思ってはや10年、まだあ読んでない)

38歳の夏帆は女流作家だ。かつて結婚したが、離婚した。今は自由奔放に暮らしているが、心には常に抱えている暗い秘密がある。逃れようともがき、忘れようと苦しんだ想いは、母と娘の間にいまだ横たわっているのだ。家族の歴史、母との歪な関係——血のつながり、女の性について赤裸々に描いた、著者の自伝的小説。

 

 


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