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青い日記帳×「ヴァロットン―黒と白」ブロガー・特別内覧会!

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「ヴァロットン―黒と白」チラシ

 

三菱一号館美術館、青い日記帳×「ヴァロットン―黒と白」ブロガー・特別内覧会へ行ってきました。

 

過去に「ヴァロットン展」、観てましたね。

三菱一号館美術館で「冷たい炎の画家 ヴァロットン展」を観た!

 

ブロガー・特別内覧会 開催概要

開催日時:2022年11月29日(火)

内覧 18:00~20:00

   (受付開始18:00 受付終了19:30)

ギャラリートーク

   1回目 18:20~18:40

   2回目 19:00~19:20

内覧会では、写真と動画の撮影が可能です。

 

ギャラリートーク

左:三菱一号館美術館主任学芸員杉山菜穂子さん
右:ナビゲーター青い日記帳Takさん

 

「ヴァロットン―黒と白」展

19世紀末のパリで活躍したナビ派の画家フェリックス・ヴァロットン(1865-1925)は、黒一色の革新的な木版画で名声を得ました。独特の視点と多様な表現、そして卓越したデザインセンスをもつヴァロットン作品は、まるで解けない謎のように今でも私たちを魅了してやみません。中でも真骨頂ともいえるのが、木版画です。

三菱一号館美術館は、世界有数のヴァロットン版画コレクションを誇ります。希少性の高い連作〈アンティミテ〉〈楽器〉〈万国博覧会〉〈これが戦争だ!〉の揃いのほか、約180点のコレクションを一挙初公開します。黒と白のみで作り出された世界に焦点をあて、未だ捉えきることができないヴァロットンの魅力に迫ります。また、当館と2009年より姉妹館提携を行うトゥールーズ=ロートレック美術館開館100周年を記念した、ロートレックとの特別関連展示も併せてお楽しみください。

 

三菱一号館所蔵

世界有数のヴァロットン版画コレクションの全貌が明らかに!

スイスに生まれ、19世紀末のパリで活躍したナビ派の画家フェリックス・ヴァロットン(1865‐1925)は、黒一色の革新的な木版画で名声を得ました。 三菱一号館美術館は、世界有数のヴァロットン版画コレクションを誇ります。 希少性の高い連作〈アンティミテ〉〈楽器〉〈万国博覧会〉〈これが戦争だ!〉等の揃いのほか、彼が生涯に制作した版画の大部分を網羅する貴重な作品群です。 本展では約180点からなるコレクションを一挙初公開します。

 

ブラックユーモア溢れる視点と卓越したデザインセンス

謎の画家・ヴァロットンの魅力をひも解くアナザーストーリー

三菱一号館美術館は2014年にヴァロットンの回顧展を開催し、この知られざる画家の全体像を日本で初めて紹介しました。 独特の視点と多様な表現をもつヴァロットン作品は、まるで解けない謎のように今でも私たちを魅了してやみません。 ヴァロットンは油彩画も多数制作しましたが、真骨頂とも言えるのが木版画です。 黒と白のみで作られた世界に焦点をあて、ヴァロットンのもう一つの側面を探求します。

姉妹館提携企画
トゥールーズ=ロートレック美術館開館100周年記念関連特別展示
ヴァロットンとロートレック―女性たちへの眼差し
当館と2009年より姉妹館提携を行うトゥールーズ=ロートレック美術館(フランス、アルビ)は、2022年に開館100周年を迎えます。 同時代に活躍し、ともに“パリの傍観者”であったヴァロットンとロートレック。 彼らは、歓楽街や裏の社交界など、社会の周縁で生きる女性たちに視線を向けました。 本展ではロートレック美術館の協力のもと、一部展示室にて特別展示を行います。 当館およびロートレック美術館の所蔵作品により、ヴァロットンとロートレックを比較する新たな試みとなります。
 
展覧会の構成は、以下の通りです。

CHAPTER1 「外国人のナビ」ヴァロットンー木版画制作のはじまり

CHAPTER2 パリの観察者 

CHAPTER3 ナビ派と同時代パリの芸術活動

CHAPTER4 アンティミテ : 親密さと裏側の世界

CHAPTER5 空想と現実のはざま

 

CHAPTER1 「外国人のナビ」ヴァロットンー木版画制作のはじまり

1865年、ローザンヌに生まれたヴァロットンは、1882年に16歳の若さでパリに出てアカデミー・ジュリアンで学び、サロンに肖像画等を発表します。当初ヴァロットンはドライポイントやエッチングにより、身近な家族や知人、敬愛する過去の巨匠の模写等を制作しました。1891年、友人で師でもあった画家シャルル・モランらからの手解きを受け、初めて木版画に着手します。初期の木版画は、粗い線描によって、敬愛する人物やスイスの山並みなどが描き出されています。1892年、『芸術と思想』誌での紹介記事や薔薇十字会展への参加を経て、ヴァロットンの木版画はフランスのみならずヨーロッパ中で話題となりました。複製のための版画ではない、芸術家による創作版画(エスタンプ・オリジナル)の機運が高まるなか、木版画復興の立役者の一人となったのです。

 

CHAPTER2 パリの観察者 

スイスから出てきたヴァロットンにとって、華やかな時代を迎えたパリの街は観察の対象に事欠かなかったことでしょう。街路や公園などをそぞろ歩き、同時代の流行にも敏感に反応しています。とはいえ、もっとも画家の関心を引いたのは、「群集」や社会の暗部を露呈する事件であり、それらを皮肉やユーモアを込めて描き出しました。
ヴァロットンはリアルなパリの描写を通じて、斬新な視点とフレーミング、モティーフの単純化やダイナミックな人物表現など、木版画に独自の境地を切り開きます。初期の木版画が「線的」な表現を主としていたのに対し、次第に対象を黒い塊として捉える傾向が高まっていきました。 こうした木版画での探求は、平行して行われた絵画制作や雑誌挿絵の仕事にも影響を与えました。

 

CHAPTER3 ナビ派と同時代パリの芸術活動

木版画によって時の人となったヴァロットンは、1893年初め、パリの若い前衛芸術家たちのグループ「ナビ派」に遅れて仲間入りしました。版画集『レスタンプ・オリジナル』に参加したほか、文芸雑誌『ラ・ルヴュ・ブランシュ』のサークルに出入りし、挿絵の仕事をするとともに、パリの芸術的・文化的な前衛エリートたちの世界にも交わるようになります。 この頃の版画作品は主題にナビ派との共通性が見られ、アール・ヌーヴォーの美学に近似した曲線による装飾性が特徴です。しかしながら、ボナール、ヴュイヤール、ルーセル、ドニらが主に多色刷りのリトグラフ(石版画)を手掛けたのに対して、ヴァロットンは黒一色の木版画にこだわり続けます。とりわけ「仮面」とも称された芸術家や著名人の肖像シリーズでは、モノクロームの色彩によって人物の特徴や内面性までも浮き彫りにしています。

 

CHAPTER4 アンティミテ : 親密さと裏側の世界

ヴァロットンは、1894年頃から室内画を多く描きましたが、曖昧なトーンのない黒と白の木版画ほど、密室の緊張感や謎めいた空気をよく表すものはありませんでした。 連作〈楽器〉や《怠惰》を初めとした親密な室内情景において、対象は極限まで単純化され、黒地にわずかな白で暗示的に描かれる装飾的な調度品がアクセントとなっています。
私生活では1899年、大画廊ベルネーム=ジュヌの娘ガブリエル・ロドリーグ=アンリークと結婚し、友人関係にも変化が訪れました。1898年に限定30部で刊行された連作〈アンティミテ〉は、ヴァロットン版画の真骨頂を示す作品です。男女関係と結婚生活の不協和音が奏でられる10の場面では、大部分が黒い平塗りの面に侵食され、黒と白のコントラストを生むアラベスクの装飾的効果は最高潮に達しています。

 

CHAPTER5 空想と現実のはざま

結婚を機に経済状況が好転したヴァロットンは、絵画制作のみに打ち込むと決意する一方、時折、雑誌挿絵や愛書家たちのため、また自身の評価の確立のために版画に取り組みました。文学や詩との結びつきが契機となって、挿絵の世界で新たな表現を生み出していきました。神話や物語など空想的世界の描写においても画家特有の辛辣さが見て取れます。
第一次世界大戦の勃発は、再びヴァロットンを木版画制作へと駆り立てました。年齢制限によって兵士としての入隊こそ叶いませんでしたが、1917年には従軍画家として前線に赴き、執筆活動も活発に行いました。名声を得る一方で、様々な葛藤とともに健康状態の悪化にも苦しめられた後半生において、連作〈これが戦争だ!〉は悲劇的な現実への画家のマニフェストと言えるでしょう。

 

CHAPTER1 「外国人のナビ」ヴァロットンー木版画制作のはじまり

 

「フェリックス・ヴァロットン」1891年
 

「眠る画家の母、横顔」1887年
 

「ベレー帽をかぶる子ども」1889年

 

「老年のレンブラントの肖像」1889年

 

「『1月1日のための版木』」1896年
 
「1月1日」1896年

 

「ユングフラウ」1892年
 

「美しい夕暮れ」1892年
 
こんな本を見て:ジャポニズム

 

こんな本を見て:ジャポニズム

 

CHAPTER2 パリの観察者 

 

「学生たちのデモ行進(息づくパリⅤ)」1893年
 

「にわか雨(息づく街パリⅦ)」1894年

 

「公園、夕暮れ」油彩、1895年
 

「挿絵『罪と罰』」1901年
23点のリトグラフ

 

「難局」1893年

 

「暗殺」1893年

 

CHAPTER3 ナビ派と同時代パリの芸術活動

 

「版画愛好家」1892年

 

「3人の浴女」1894年

 

「シューマンに捧ぐ」1893年

 

CHAPTER4 アンティミテ : 親密さと裏側の世界

 

「怠情」1896年
 

「ポーカー」1896年

 

「フルート(楽器Ⅱ)」1896年

 

「嘘(アンティミテⅠ)」1897年

 

「お金(アンティミテⅤ)」1898年
 

「<アンティミテ>版木破棄証明のための刷り」
1898年

 

ヴァロットンとロ-トレック

女性たちへの眼差し

 

「見知らぬ人」1894年

 

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
「二人の女友達」1894年
 
ロートレック関連
 
ロートレック関連

 

CHAPTER5 空想と現実のはざま

 

「夜」1895年

 

「警戒」1895年

 

「愛書家」1911年

 

万国博覧会

 

「驟雨(万国博覧会Ⅲ)」1900年

 

「歩道橋(万国博覧会」)1900年

 

これが戦争だ!

 

「ばか騒ぎ(これが戦争だ!Ⅱ)」1915年
 

「有刺鉄線(これが戦争だ!)」1916年

 

「監視兵(これが戦争だ!Ⅴ」1916年
 

「一般市民(これが戦争だ!Ⅵ)」1916年
 

注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

 

「三菱一号館美術館」ホームページ 

新しい私に出会う、三菱一号館美術館 (mimt.jp)

 

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