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府中市美術館で「アーツ・アンド・クラフツとデザイン」を観た!その2

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「アーツ・アンド・クラフツ
とデザイン」チラシ

 

「アーツ・アンド・クラフツとデザイン」案内板

 

「アーツ・アンド・クラフツとデザイン」案内板

 

府中市美術館で「アーツ・アンド・クラフツとデザイン ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで」を観てきました。

  

「暮らしのデザイン」のはじまり

「アーツ・アンド・クラフツ」という言葉、聞き馴染みのない方も多いかもしれません。一言でいえば、19世紀のイギリスで始まったデザインの革新運動です。それは、人々の暮らしとデザインの関係を大きく変えた運動でした。たとえば、「よいデザインのものは、美しいだけでなく使いやすい」ということは今では当たり前ですが、この考え方のもとにもアーツ・アンド・クラフツがあります。
運動の始まりをたどると、ウィリアム・モリスが新婚の頃に建てた家レッド・ハウスに行き着きます。心地よく暮らせる美しい家にしようと、モリス自身が友人たちと力を合わせ壁紙や窓ガラスの装飾を手作りした家です。モリスは「世界でいちばん美しい家」と呼びました。
そんなささやかな手仕事からはじまったアーツ・アンド・クラフツの精神は、やがてヨーロッパ中に、さらに日本やアメリカにまで広がりました。展覧会では、イギリスを中心に、アメリカでの動向も加え、アーツ・アンド・クラフツの展開をご覧いただきます。

 

見どころ1 

モリスの代表作が勢揃い!

モリスにとって「暮らしのデザイン」のスタートとなった壁紙のひとつが《格子垣》。レッド・ハウスの庭のバラの生垣をデザインのヒントにしたものです。そして、インディゴ染めの代表作《いちご泥棒》や《メドウェイ》など室内装飾の名作、さらに、モリスが晩年に全身全霊をかけて取り組んだブックデザインまで、全20点でモリスの世界を紹介します。

ウィリアム・モリス 格子垣(壁紙) 1864年

モリスの初めの大きな一歩

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見どころ2

アーツ・アンド・クラフツ運動の

発展のキーパーソンの5人

アーツ・アンド・クラフツ運動の発展に重要な役割を果たした5人の人物がいます。装飾家のルイス・フォーマン・デイ、画家でもあったクレイン、建築家のヴォイジー、モリスの没後モリス商会の後継者にもなったベンソン、そして手仕事を大切にしたアシュビーです。モリスのデザインや思想をそれぞれに受け継ぎ、自身の考えを重ねて展開しました。壁紙やランプから食器まで、さまざまなデザインをご覧いただきます。

ウォルター・クレイン 
ミュージック(室内パネル) 1870年

アーツ・アンド・クラフツ運動の広がり

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見どころ3 

プリントで有名なリバティ商会の

プリント以外の作品も!

「リバティ・プリント」の名で、日本でもとても人気のあるリバティ商会のプリント。もともとリバティ商会は東洋の美術品や絹の輸入販売する店でしたが、やがて家具や生地も制作するようになります。モリス商会のライバルでもあり、理想同じくする同志でもあったリバティ商会もアーツ・アンド・クラフツを語る上では欠かせません。展覧会ではプリント以外の品々もご覧いただきます。

リバティ・テキスタイル リバティ商会

リバティ商会のデザイナーたち

作品をもっと見る >

 

見どころ4

アメリカで独自の発展をとげた
アーツ・アンド・クラフツの世界を紹介

すぐにアメリカにまで広がったアーツ・アンド・クラフツ運動。新大陸アメリカでは、イギリスやヨーロッパとは少し違った展開をしました。高級宝石商としても知られるティファニーが多くの人々の手に届くように量産したランプ、建築家フランク・ロイド・ライトが手がけたステンドグラスもご覧いただきます。

 

展覧会の構成は、以下の通りです。(図録による)

1 モリス・マーシャル・フォークナー商会とモリス商会

2 アーツ・アンド・クラフツ展覧会協会

3 英国におけるアーツ・アンド・クラフツの展開

4 アメリカでのアーツ・アンド・クラフツ

 

ここでは

3 英国におけるアーツ・アンド・クラフツの展開

4 アメリカでのアーツ・アンド・クラフツ

を、その2とします。

 

3 英国におけるアーツ・アンド・クラフツの展開

 

「リバティ・テキスタイル 別珍」

 

フィリップ・クリセット
「肘掛け椅子」1890-1913年頃

 

アーチボールド・ノックス
「ピューターとエナメルの3点組ティーセット」
1900年頃

 

おそらくハリー・パウエル
「ゴブレット花器」

 

アーチボールド・ノックス
「銀とエナメルのブローチ」
1903年頃

 

アーチボールド・ノックス
「銀とエナメルのブローチ」
1903年頃

 

左:ジェームズ・クロマー・ワット
「ホワイトメタルのエナメル・ペンダント」1920年頃
右:おそらくエドワード・スペンサー
「銀とムーンストーンのネックレス」

 

 

4 アメリカでのアーツ・アンド・クラフツ

 

グスタフ・スティックリー
「スピンドル・サイド・チェア」
1907-1910年頃

 

「三輪のリリィの金色ランプ」
1901-1915年

 

「卓上用ピクチャーフレーム」

 

「ブドウのつるに覆われたインク壺」

 

「パインニードル模様のスタンプボックス」

 

フランク・ロイド・ライト
「マーティン邸のステンドグラス・ドア」
1904年頃

 

フランク・ロイド・ライト
「オスカー・ステファンズ邸のステンドグラス・窓」
1909年

 

スティックリーの工房
「ユナイテッド・クラフツメンの機関紙」
1901-1916年

 

1 モリス・マーシャル・フォークナー商会とモリス商会

2 アーツ・アンド・クラフツ展覧会協会

は、その1になります。

 

「アーツ・アンド・クラフツとデザイン

 ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで」

図録

監修・執筆:藤田治彦(大阪大学名誉教授)

編集:株式会社ブレーン・トラスト

発行:「アーツ・アンド・クラフツとデザイン

   ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで」

   カタログ製作委員会©2022

制作:印象社

 

「府中市美術館」ホームページ
東京都府中市ホームページ (city.fuchu.tokyo.jp)
 

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