ジャック・リヴェット監督の「ランジェ侯爵夫人」を観ました。
テレビで放映していたものを録画し、DVDに保存していたものです。
何年前のものか、わかりません。
(このようなDVDは、他に数十枚あります)
BSシネマ 「ランジェ公爵夫人」
1月18日(水) 1:00PM(2H20M) NHKBSプレミアム
(年号はわかりません)
ここまで書いて、過去を調べてみたら、なんと「ランジェ公爵夫人」このブログにアップしていたことが解りました。
ジャック・リヴェット監督、オノレ・ド・バルザック原作「ランジェ侯爵夫人」を(DVDで)観た!
ということで、過去の記事をいかに再掲します。
たまたま「芸術新潮 2008年4月号」の創刊700号記念大特集「芸術新潮がえらぶヴィーナス100選」という記事を観直していたら、「バルザックの精髄をリヴェットが抽出」として、フランス文学者の野崎歓の「ランジェ侯爵夫人」の批評が載っていました。ジャック・リヴェット監督の作品は過去に、「美しき諍い女」を観ていますね。
「ランジェ侯爵夫人」、テレビ放映された映画をDVDに保存してあったように思い、探してみたら出てきました。どうして保存しようと思ったのかは、定かでありませんが…。2008年4月に、岩波ホールで公開された映画ですが、その時は観ていません。テレビで放映したのは2012年、今から8年前のことでした。
野崎歓「ランジェ侯爵夫人」評
冒頭、紺碧の地中海の波間から望見される孤島の壮麗な映像に、まずしたたか驚かされた。こんなにも明快なスペクタル的画面が、これまでリヴェットの映画に出てきたことがあっただろうか。白い岸壁にズームで寄るキャメラの動きが、物語の胎動をそのまま伝えるかのようで、思わず武者震いするくらいの緊迫感だ。しかも海のただなかの修道院を舞台とする場面が異様な重厚さで展開されたのち、時空は一変して、ぼくらは5年前のパリ、華やかな社交界のサロンへと誘われる。これまた、リヴェットの作品とは思えないくらいわかりやすく、堂々たるフラッシュバックの援用なのである。
ほんの一部ですが、名文です。映画評の見本のような文章です。
それはともかく、テレビに録画した映画です。「ランジェ侯爵夫人」、原作はバルザックなんですね。徹底してランジェ侯爵夫人とモンリヴォー将軍の関係だけに絞って進められます。完璧な男女の恋愛模様、駆け引き、そしてすれ違いの物語です。ところが僕はバルザックの作品、恥ずかしながら一冊も読んでいません。同時代の、スタンダールの「赤と黒」と通底するようにも思えましたが、どうなんでしょう。ランジェ侯爵夫人役のジャンヌ・バリバール、あまり好きにはなれません。
BSシネマ「ランジェ侯爵夫人」
2012年1月18日(水) 1:00(2H20M) NHKBSプレミアム
以下、テレビ画像より
以下、シネマトゥデイより
見どころ:
ヌーべル・バーグの旗手ジャック・リヴェットが、文豪オノレ・ド・バルザックの原作を基に、本物の愛に目覚めた貴族女性の姿を悲しくも美しくとらえた文芸ドラマ。『恋ごころ』のジャンヌ・バリバールがランジェ公爵夫人にふんし、無骨な将軍をもてあそびながらも、気付くと運命の愛から後戻りできなくなってしまう女性を魅惑的に演じる。ジェラール・ドパルデューの息子であるギョーム・ドパルデュー演じる将軍との駆け引きは、フランス恋愛映画の醍醐味(だいごみ)たっぷりだ。
あらすじ:
ナポレオン軍の英雄モンリヴォー将軍(ギョーム・ドパルデュー)は、スペインの修道院でずっと探し続けていた女性(ジャンヌ・バリバール)と再会する。その人は、5年前に将軍がパリの舞踏会で見初めたランジェ公爵夫人だった。夫人は将軍の愛を巧みに交わしていたが、本物の愛を知った公爵夫人を待っていたのは悲しい運命だった。
画像はネットより
「ランジェ公爵夫人」予告動画
https://eiga.com/movie/53416/video/