朝日新聞の「いいね!探訪記」に、ヨドコウ迎賓館(兵庫県芦屋市)が取り上げられていました。副題には「芦屋に溶け込む百年デザイン」とあります。
最近行かれたSleep50%さんの記事です。
過去にこのブログで「旧・山邑太左衛門邸」として、二度ほど取り上げたこのがあります。
朝日新聞:2022年9月10日
以下、読みやすく大きくしました。
以下、過去の記事を再掲します。
昔々、池袋に「セゾン美術館」というものがありました。1991年1月から2月にかけて、今から19年前のことです。「フランク・ロイド・ライト回顧展」という展覧会が開催されました。その展覧会の図録を手にとってパラパラと見ていると、「山邑太左衛門邸」というライトの設計した住宅の建築模型と図面が載っていました。下図がそれです。共に「日本大学工学部建築学科谷川研究室蔵」のものです。いや、懐かしい。正確にはいつ頃か覚えていないのですが、たぶん1990年頃だと思いますが、「山邑邸」を訪れたことがあります。
山邑邸は、兵庫県芦屋市山手町にあり、灘五郷の造り酒屋・桜正宗の8代目当主山邑太左衛門の別邸として、フランク・ロイド・ライトが設計したものです。ライトが設計した建築物としては、日本に完全な形で現存する唯一の作品で、1974年、国の重要文化財に指定されました。山邑邸は着工が1923年、竣工が1924年です。着工したときにはライトは帰国しているので、実質的に現場を監理したのは弟子の遠藤新だったようです。阪急「芦屋川」駅から山側を見れば、山邑邸を見ることができます。芦屋市街を一望できる高台に建っています。1947年に淀川製鋼所の所有となり、1989年から淀川製鋼所迎賓館(ヨドコウ迎賓館)として一般公開されています。
過去の関連記事:フランク・ロイド・ライト関連(順不同)
フランク・ロイド・ライト「Fallingwater」を観た!
明治村の「帝国ホテル中央玄関」は素晴らしい!
いまはなき美術館
*日本で見たライトの作品
帝国ホテル 1923年竣工 1968年解体 一部明治村に移築
帝国ホテル別館 1920年竣工 1968年解体
山邑太左右衛門邸 芦屋 1924年竣工 現淀川製鋼所迎賓館
自由学園明日館 東京 1922年竣工
*日本での作品で見ていないもの
林愛作邸 東京 1917年竣工 現電通八星苑
福原有信邸 箱根 1920年竣工1923年関東大震災により倒壊
*アメリカで見たライト作品
ユニティ教会 1904年 イリノイ州オークパーク
ジョンソンワックスビル 1936/1944年 ウイスコンシン洲ラアシン
V・C・モリス商会 1948年 サンフランシスコ
ベス・ショロム・シナゴーク 1954年 ペンシルヴァニア州エルキンス・パーク
グッケンハイム美術館 1956年 ニューヨーク
マリン郡庁舎 1957年 カリフォルニア州サンラファエル
*アメリカで見た住宅作品
ロビー邸 1906年 イリノイ州シカゴ
カウフマン邸(落水荘) 1935年 ペンシルベニア州ベアラン
ジョンソン邸(フォーウイングス) 1937年 ウィスコンシン州ウィンド・ポイント
オークパークの住宅多数(外観のみ)