Bunkamuraザ・ミュージアムで「ボテロ展 ふくよかな魔法」を観てきました。
私の人生は、描くためにある。
――フェルナンド・ボテロ
南米コロンビア出身の美術家、フェルナンド・ボテロ(1932~)。1950年代後半から欧米で高く評価され、今日では現代を代表する美術家のひとりに数えられています。ボテロに注目が集まったのは1963年、ニューヨークのメトロポリタン美術館でレオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」が展覧されたとき、モダンアートの殿堂、ニューヨーク近代美術館(MoMA)のエントランス・ホールにボテロの「12歳のモナ・リザ」が展示されたことに始まります。
ボテロ作品を特徴づけているのは、あらゆるかたちがふくらんでいるということ。彼のモチーフは、人物も動物もふくよかで、果物は熟れきっているかのように膨らみ、楽器や日用品さえも膨張しています。ボリュームを与えられた対象には、官能、ユーモアやアイロニーなど複雑な意味合いが含まれ、観る人のさまざまな感覚に力強く訴えかけます。それはボテロ独特の「魔法」といえるもので、世界中で注目され続ける理由がそこにあるのです。
南米だけでなくヨーロッパや北米、アジアでも大規模展が開催され、世界各地で人気を博しているボテロ展ですが、日本国内では26年ぶりの開催となります。2022年、生誕90年の記念すべき年にボテロ本人の監修のもと、初期から近年までの油彩ならびに水彩・素描作品など全70点で構成される本展は、ボテロとの新たな出会いを生む貴重な機会となることでしょう。
展覧会の構成は、以下の通りです。
1章 初期作品
2章 静物
3章 信仰の世界
4章 ラテンアメリカの世界
5章 サーカス
6章 変容する名画
1章 初期作品
2章 静物
3章 信仰の世界
4-1章 ラテンアメリカの世界
4-2章 ドローイングと水彩
5章 サーカス
6章 変容する名画
「小さな鳥」(東京展のみ)
地下1階テラス
「Bunkamuraザ・ミュージアム」ホームページ
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