<世界遺産>「ポン・デュ・ガール」 南仏に現存する、世界一高い古代ローマの水道橋の魅力に迫る
女優の杏さんがナレーションを務めるTBSのドキュメンタリー番組「世界遺産」(日曜午後6時)。4月10日の放送は「ポン・デュ・ガール ~2000年前の傑作! 古代ローマの水道橋~」と題し、南フランスの美しい渓谷にそびえ立つ、世界一高い古代ローマの水道橋「ポン・デュ・ガール」を取り上げる。
フランス南部のガルドン渓谷に突如現れる巨大な石の建造物「ポン・デュ・ガール」は、2000年前に建てられた、ローマ帝国の技術の結晶とも言うべき傑作建築だ。
人力だけで最大6トンもの石材を積み上げ、谷底から49mの高さに水路を設置。接着剤を一切使わないアーチ工法で支えられた橋は、当時と変わらぬ姿で今もそこに立ち続けている。
水道橋は50キロメートルも続く大水路の一部で、長さ275メートルに及ぶ。水路の9割は地下に掘られ、地形によってトンネルや高架橋も作られた。大量の水を約4世紀にわたり街へ運んだ。
複雑な要因が絡み合った建設地の選択や、緻密な傾斜計算など類稀なる建設の偉業が、ローマ人の技術力を証明している。
TBSのドキュメンタリー番組「世界遺産」
TBSのドキュメンタリー番組「世界遺産」(日曜午後6時)。4月10日の放送は「ポン・デュ・ガール ~2000年前の傑作! 古代ローマの水道橋~」と題し放映されました。
以下、ウィキペデイアによる。
ポン・デュ・ガール
ガルドン川に架かるポン・デュ・ガールポン・デュ・ガール(仏: Pont du Gard)あるいはガール橋はフランス南部・ガール県のガルトン川に架かる水道橋である。ユゼスからニームへ水を運ぶための水路の途中にあり、古代ローマ時代、西暦50年頃建設された。
ニームへの導水路は全長約50km、平均斜度は1kmあたり24.6cmで、ポン・デュ・ガール上流でもっとも大きくなっている。それはこの橋の高さを出来る限り低くしようとしたためであった。流水量は1日約2万立方mであった。
3層のアーケードは上に行くほど幅が狭くなっている。全体の高さはガルドン川の最低水位から49mである。
下層は6つのアーチから成り、長さ142m、幅6m、高さ22mである。 中層は11のアーチから成り、長さ242m、幅4m、高さ20mである。 導水路がある上層は35のアーチから成り、長さ275m、幅3m、高さ7mである。
19世紀ナポレオン3世の命令で改修されている。
驚異的な光景をうたいあげた作家・芸術家・考古学者は数知れない。18世紀の思想家J.J.ルソーはこの巨大な橋を前にしたときの驚きを次のように語っている。 「この3層からなる素晴らしい建造物の上を歩き回ったが、敬意からほとんど足を踏めないほどであった。自分をまったく卑小なものと思いながらも、何か魂を高揚させてくれるものを感じて、なぜローマ人に生まれなかったのかとつぶやいていたのだった」
同様のローマ時代の水道橋はスペインのセゴビア、トルコのイスタンブールにも見られる。
僕が観たイスタンブールの水道橋(2012年10月29日)
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