Quantcast
Channel: とんとん・にっき
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2506

美の履歴書、レッサー・ユリィの「夜のポツダム広場」!

$
0
0

朝日新聞:2021年11月9日

レッサー・ユリィ「夜のポツダム広場」

 

朝日新聞:2021年11月9日

 

繁華街なのに、なぜ物憂げ
雨にぬれた路面が光を反射し、まばゆいほどに輝いている。描かれているのは、ドイツの首都ベルリンのポツダム広場。・・・この絵は夜の街の華やかさとは距離を取り、どこか寂しげだ。三菱一号館美術館の安井裕雄・上席学芸員は「画面全体に、アンニュイな(物憂げな)情感が漂っている。行き交う人々も着飾った姿ではなく、シルエットで描かれている。感傷的だが、画家の視線は視線は少し冷めてもいる」とみる。
路面の光の反射も、よく見ると妙なところがある。画面の左側では、実際の建物の照明よりも反射光の方がずっと明るい。安井さんは「ユリィは人工照明の反射光に強い関心を示していた。この絵を画家の心象風景と見ることもできる」と話す。
 

三菱一号館美術館にて

「イスラエル博物館コレクション展 印象派・光の系譜」

Ⅲ 都市の情景

注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

左:レッサー・ユリィ「冬のベルリン」1920年代半ば
右:レッサー・ユリィ「夜のポツダム広場」1920年代半ば

 

レッサー・ユリィ「夜のポツダム広場」(拡大)

 
 
過去の関連記事:

Viewing all articles
Browse latest Browse all 2506

Trending Articles