レイチェル・カーソンの「センス・オブ・ワンダー」(新潮文庫:令和3(2021)年9月1日発行)を読みました。
河内倫子の写真が素晴らしい。訳者あとがきも平易な文章で分かり易くて素晴らしい。巻末の4人の識者の「私のセンス・オブ・ワンダー」も、自分に引き寄せたそれぞれの文章が素晴らしい。
レイチェル・カーソンの著作は、ずいぶん昔に「沈黙の春」を読みました。あれはいつ頃だろう?一時期、環境問題が盛んに取り上げられていた頃だから、定かでありませんが、もう3~40年前のことでしょうか。「沈黙の春」、どこかにあると思いますが、見つかりません。同じ頃、有吉和佐子の「複合汚染」もありましたね。
美しいもの、未知のことに感応できる、
みずみずしい感性を育みたい人に贈る名著。
雨のそぼ降る森、嵐の去ったあとの海辺、晴れた夜の岬。そこは鳥や虫や植物が歓喜の声をあげ、生命なきものさえ生を祝福し、子どもたちへの大切な贈り物を用意して待っている場所……。未知なる神秘に目をみはる感性を取り戻し、発見の喜びに浸ろう。環境保護に先鞭をつけた女性生物学者が遺した世界的ベストセラー。川内倫子の美しい写真と新たに寄稿された豪華な解説エッセイとともに贈る。
目次
センス・オブ・ワンダー
訳者あとがき
私のセンス・オブ・ワンダー
福岡伸一 きみに教えてくれたこと
若松英輔 詩人科学者の遺言
大隅典子 私たちの脳はアナログな刺激を求めている
角野栄子 見えない世界からの贈りもの
レイチェル・カーソン:
Carson,Rachel Louise
(1907-1964)
ペンシルベニア州スプリングデールの農場主の娘として生れる。ペンシルベニア女子大学で動物学を専攻後、ウッズホール海洋生物研究所などで研究を続ける。1936年漁業水産局に就職し、政府刊行物の編集に従事。1940年に魚類・野生生物局に移り、1952年に退職するまで、野生生物とその保護に関する情報収集にあたった。1951年の『われらをめぐる海』で、生物ジャーナリストとしての地位を確立。1962年に発表された『沈黙の春』は、自然破壊に警告を発した先駆書として、その後の全世界に大きな影響を与えた。
上遠恵子:
1929年生れ。エッセイスト、レイチェル・カーソン日本協会理事長。東京薬科大学卒。1974年、ポール・ブルックス『生命の棲家』(後に『レイチェル・カーソン』と改題)を訳出。以来カーソン研究をライフワークにする。訳書にカーソン『センス・オブ・ワンダー』『海辺』『潮風の下で』などがある。
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「沈黙の春」
新潮文庫
昭和49年2月20日発行
平成16年6月15日62刷改版
令和2年9月20日82刷
著者:レイチェル・カーソン
訳者:青樹簗一
発行所:株式会社新潮社
自然を破壊し人体を蝕む化学薬品。その乱用の恐ろしさを最初に告発し、かけがえのない地球のために、生涯をかけて闘ったR・カーソン。海洋生物学者としての広い知識と洞察力に裏づけられた警告は、初版刊行から四十数年を経た今も衝撃的である。人類は、この問題を解決する有効な手立てを、見つけ出してはいない――。歴史を変えた20世紀のベストセラー。待望の新装版。