朝日新聞:2021年9月11日
「2001年9月の米同時多発テロから11日で20年を迎えた」
という写真を掲載した新聞記事が。
以下、過去の記事を再掲します。
ワールドトレードセンターは、かつてニューヨーク市マンハッタン区のローワー・マンハッタンに位置していた、5万人の勤務者と1日20万人の来館者のあるニューヨーク最大の商業センターでした。しかし、2001年9月11日の9/11テロ、アメリカ同時多発テロによってツインタワーが崩壊しました。
建設当時、世界最高の高さを誇るツインタワーのワールドトレードセンター、設計は、1964年に日系アメリカ人の建築家ミノル・ヤマサキの案がコンペで選ばれました。2本の直方体 (63.4m× 63.4m × 415m) の超高層ビルを建てるというもので、ビルの有効面積を増やすため、フロア内には一本の柱もない大空間を可能とさせる「チューブ構造」を採用しました。外壁全体に鉄骨の支柱を配して重さを支える、鳥かごの中に鳥かごがあるようなベアリング構造と呼ばれるものでした。
1972年にノースタワーが、1973年にサウスタワーが完成し、1973年4月4日にワールドトレードセンターの落成式が行われました。僕は1972年の夏に、大学の先生と研究室の仲間と一緒に、21日間のアメリカ建築視察旅行へ行きました。その最初の日が、ニューヨークのマンハッタンの見学でした。ワールドトレードセンターは、1棟目は完成していましたが、2棟目は高層部は入居していたようですが、低層部はまだ工事中でした。鉄骨は、すべて八幡製鉄の鉄骨を使ったという説明を受けたことを憶えています。
高さ世界一の座は、1974年に完成したシカゴのシアーズ・タワーにすぐに奪われましたが、ニューヨークのシンボルとして、ランドマークとして、また観光名所として君臨しました。2001年9月11日の午前、イスラム系国際テロ組織アルカイダ実行犯がハイジャックした民間航空機2機が両タワーに次々に自爆突撃、乗員・乗客・テナント・消防・警察など、あわせて2749人もの死亡者を出す大惨事となりました。1972年、今から35年前のワールドトレードセンターのスライドを、フィルムスキャンしましたので、その画像をここに掲載します。
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