ジャン=パスカル・アトゥ監督の「待つ女」を、TUTAYAで借りたDVDで観ました。
この映画のことは知ってはいましたが、どんな映画なのかまでは分かりませんでした。チラシの画像が色っぽい。ぜひ観たくなる画像です。出てくるのは、服役中の夫とその妻、そして看守の3人。配役が不思議な関係の映画ですが、日本ではたぶん成立しないけど、なかなかの傑作です。僕はこういう映画、好きです。
以下、KINENOTEによる
解説:
服役中の夫を持つ妻の慕情を官能的に紡ぐラブ・ストーリー。妻を演じるのは、「マルタ…、マルタ」のヴァレリー・ドンゼッリ。夫は、「不完全なふたり」のブリュノ・トデスキーニ。監督のジャン=パスカル・アトゥは、アンドレ・テシネ監督の助監督を経て、今回が劇場用長編初監督作となる。
あらすじ:
メイテ(ヴァレリー・ドンゼッリ)の夫ヴァンサン(ブリュノ・トデスキーニ)は、7年の刑を言い渡され服役中だ。メイテは週2回の面会に欠かさず行き、ヴァンサンの汚れた衣類を受け取り、洗濯し、アイロンをかけ、それをまた持っていく。わずかな面会時間の中で、ふたりは手を取り合いキスを交わすが、欲情は満たされることはない。この先の7年の長さを思うとメイテは心が沈んでいくのだった。夫の服や差し入れを買うために、メイテは就職口を捜すがうまくいかない。絶望感が彼女をじわじわと締め付けていく。ある日、いつものように面会を終えると刑務所の出口で見知らぬ男が声をかけてきた。男の名前はジャン(シリル・トロレイ)。初めは躊躇していたメイテだが、しつこく言い寄るジャンに車で送ってもらうことにした。林の中で車を止めたジャンは、メイテの乳房を優しく愛撫する。欲望のはけ口のなかったメイテは、ジャンに身をゆだねてしまう。ジャンが車を離れたすきに、メイテは車の中にテープレコーダーがあるのを発見する。そのときは別段何も思わなかったメイテだったが、この小さな機械が、後に起こるとんでもない展開のきっかけになろうとは思いもよらなかった。生活の一部となっているある日の面会。手を握る夫ヴァンサンのうしろに、彼を見張る看守を見たメイテは、思わず息をのんだ。それは激しく肉体をむさぼり合ったジャンだった。メイテは混乱したまま刑務所を出る。面会を終えて房に戻ったヴァンサンが取り出したのは、あのテープレコーダー。そしてレコーダーから出てきた音は、ジャンとメイテがあえぐ声。しかもそのかたわらにはジャンもいるではないか。何も知らないメイテは、欲望と罪悪感にさいなまれながら、ジャンとの逢引を重ねるのだった……。