東京より少し遅れて桜が満開の水戸、茨城県近代美術館で「フランス万華鏡」を観てきました。今回は、茨城県近代美術館のコレクションの中から、近代フランス絵画や、フランスに関わりを持つ作品を選び、紹介するというものです。「フランス万華鏡」というくらいですから、作品数がやたら多い、なんと193点もの作品が展示されていました。そのなかで圧倒的の多いのはオノレ・ドーミエの作品です。およそ10点もありました。また、藤田嗣治の「小さな職業人たち」というシリーズもの、22点もありました。ドーミエと藤田の「小さな・・・」は、別に項を設けて載せるつもりでいます。
茨城県近代美術館のコレクションというと、中村彝や小川芋銭だけではないんですね。フランス絵画だけでも、クールベ、ピサロ、マネ、シスレー、モネ、ルノワール、カリエール、シニャック、等々、驚くほど幅広く集めていました。なかでもルノワールの「マドモワゼル・フランソワ」は、ルノワール作品の傑作の一つといえます。
今回、木内克のテラコッタの作品「女の顔」(1929年)が出ていました。茨城県近代美術館へ行くと、ロビーには木内克の「エーゲ海に捧ぐ」(1972年)が展示してあり、いつでも観ることができます。図録をみてみると、茨城県近代美術館で「木内克展」を観たのは1992年のことでした。図録には佐藤忠良が「克先生」という文章を寄せていて、木内がルーブル通いをしているうちにギリシャのアルカイック彫刻に深い衝撃を受けて、帰国後「女の顔」がそれを伝えていると、書いています。
展覧会の見どころは、以下の通りです。(美術館HPによる)
(1) ドーミエ、クールベ、ピサロ、マネ、モネ、ルノワール、シスレーといった、レアリスムや印象派などの,フランス絵画コレクションの名品を一堂に展示。
(2) 政治や社会、パリの人々の生活などを卓越した観察力とデッサン力によって描いて風刺版画家として名を馳せたドーミエの版画作品をまとめて展示し、その魅力に迫る。
(3) 日本にいながらルノワールなど西洋絵画を摂取して独自の画風を築いた洋画家・中村彝の作品における"フランス的なるもの"に注目。
(4) 「山羊の画家」として注目された後、1920~21年の欧州旅行の頃より風景画家に転じた洋画家・辻永の、荒い筆触と強い色調によって描かれたフランスの風景画を紹介。
(5) 渡仏してマネやルノワール、セザンヌ等の模写に励み、ドラン、マティス、ブラック等同時代の画家にも注目して和洋融合に努めた洋画家・熊岡美彦の滞欧作を展示。
(6) フランスでブールデルに師事した彫刻家・木内克の滞欧作と、約15年にわたったフランス生活の成果がうかがえる後年の作品も紹介。
(7) エコール・ド・パリの画家として、戦前のパリ画壇の寵児となった藤田嗣治の油彩画と版画を展示。
(8) 20代で渡仏し、当時廃れていた銅版画の版画技法マニエール・ノワールを復活させ、一度も帰国することなくフランスの版画家として生きた長谷川潔の作品を紹介。
(9) 戦後のパリで活躍し2013年に逝去した2作家、パリでアンフォルメル運動に参加した堂本尚郎と、潮来出身で半世紀にわたりフランスの風景を描き続けた村山密を紹介。
展覧会の構成は、以下の通りです。
フランスの光と風
パリ生活
フランス便り
フランスの光と風
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パリ生活
*ドーミエとフジタに関しては別項で載せます。
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フランス便り
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「フランス万華鏡」
当館のコレクションの中から近代フランス絵画やフランスと関わりを持つ作品を選び、フランスの香りただよう作品の数々を紹介します。当館は、折にふれ、水戸市出身の中村彝(つね)をはじめとする近代日本の美術家に多大な影響を与えたフランス近代美術の作品をコレクションに加えてまいりました。本展では、クロード・モネやオーギュスト・ルノワールの作品をはじめ、変わりゆく19世紀フランスの世相を映し出したオノレ・ドーミエの風刺画、ドーミエと同時代に活躍しレアリスムを代表するギュスターヴ・クールベ、そして戦前のパリ画壇の寵児となった藤田嗣治の作品等、当館所蔵のフランス近代絵画をまとめて」ご覧いただきます。同時に、日本人作家、とりわけ茨城の美術家たちの、印象派をはじめとするフランス美術に向けた憧憬の念をそれぞれの作品の内に探りながら、茨城における“フランス贔屓”の多彩な表れ方をご覧いただきます。芸術の都パリは、多くの日本人が旅行者として訪れるのみならず、そこに身を投じて制作・発信を行った美術家も少なくありません。本展では、美術家たちがフランスの風と光の中に嗅ぎ取った煌めきと、個々の作品の中で輝き放つ大小のフランスのかけらを、万華鏡のようにお楽しみいただけます。
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