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仙台の「国宝・大崎八幡宮」を見学した!

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仙台にある「国宝・大崎八幡宮」を見学してきました。東北3県の美術館を3日間の予定で観て回り、最終地仙台で「光のページェント」が次に日に開催されるのを知り、滞在を1日延ばし、「国宝・大崎八幡宮」他を見学することができました。
「仙台光のページェント2013」を体感!


仙台に「国宝建築」があるのは以前から知っていましたが、なかなか行く機会がなく、残念に思っていました。たまたま1日滞在を延ばしたので、「国宝・大崎八幡宮」へ行くことができました。残念ながら、中へ入ることはできませんでしたが、外観を観ただけでも国宝だけあって、凄い建築だということが実感できました。「御社殿の内外にはふんだんに極彩色で彩られた彫刻が施され、随所にきらびやかな飾金具が取り付けられた黒漆塗りが絢爛豪華の中に落ち着いた風格を現し、全体的に美しい調和をなし」と、「参拝のしおり」に書かれています。


以下、境内に掲げてあった案内板から

由来:

室町、戦国時代の大名大崎家兼が、源義家の造営と伝えられる胆沢郡八幡邑(現岩手県水沢市)の八幡宮を遠田郡八幡邑(現宮城県田尻町)に遷宮し、大崎八幡と呼ばれた。その後、大崎領は伊達政宗公の所領となり、引き続き尊ばれた。政宗公は米沢時代の成島八幡と共に、その別当寺龍宝寺に祀らせていたが、岩出山を経て仙台へ移るとこの地に社殿を造営し、守護神とした。慶長12年(1607)完成。


建築様式:

社殿は、本殿と拝殿をつないだ石の間で構成された権現造りの様式である。総体の黒漆と極彩色の彫刻が美しく、後期桃山建築の遺稿としては、我が国最古のもので、国宝である。長床(割拝殿)は、国の重要文化財で、素木造りの落ち着いた風格となっている。本殿は5間(9.8m)に3間(6m)、拝殿は7間(13.8m)に3間(6m)の大きさでともに屋根は入母屋造り、石の間は切妻造りになっている。建築は棟梁に梅村三十郎頼次、同じく刑部左衛門国次、御大工は梅村家次、絵師は狩野左京の作事であり仙台城本丸大広間、松島の瑞巌寺もこの名工たちにより造られている。


祭事:

1月14日・どんと祭/正月14日の夕方から15日の朝にかけて、大崎八幡神社に参拝し、境内で正月の門松や〆縄を持ち寄って焚きあげる正月送りの行事。多くの人々が、鈴を振りながら裸参りをして一年間の無病息災、商売繁盛を祈願する。9月14日、15日・例大祭/14日夜、長床で8番の能神楽が舞われる。15日には神幸祭が行われ、神輿の渡御と共に流鏑馬神事が聖大に行われる。


「国宝・大崎八幡宮」の全体像を知りたいと思い、小冊子「図説 国宝 大崎八幡宮」を購入して帰りました。知りたいと思っていた拝殿、石の間、本殿や、それに附随する内部の装飾や壁画が、色刷りでがたくさん載っていました。


以下、「図説 国宝 大崎八幡宮」より

大崎八幡宮を造った人々

大崎八幡宮の建設に従事した人々は、さまざまな経歴を持っていました。総責任者である奉行のひとりの真山式部少輔継重は、伊達政宗公が仙台領へ進出する際に攻め滅ぼした大崎氏の家臣でした。政宗公は大崎と伊達の橋渡しをした継重を、大崎の人々の伝統とこころを知る人物として、彼らが信仰をささげていた社の仙台での再生という意味合いもこめて、抜擢したのです。継重は、仙台城本丸の建設にも奉行の一人として加わっていて、建築や美術にすぐれた知識を持っていたことがわかります。建築や彫刻に彩色をほどこし、獅子や草花、各種の模様を描いた絵師の佐久間(狩野)左京は、20歳代に大崎八幡宮造営の仕事につくために近畿から来仙しました。当時の主流であった狩野派の美術を京都で学び、伊達家大阪屋敷の絵仕事などを行っていた左京は、仙台開府の絵画部門を推進するために、本場の美術をたずさえて参加し、ここ大崎八幡宮をかわきりに、仙台城本丸、瑞巌寺で見事な画面を創りつづけています。彼はその後も仙台にとどまり、代々が仙台藩の抱え絵師を受け継ぐことになりました。大工の代表である梅村日向守家次は、京都の伝統技術を持つ本格派で、ふたりの息子とともに仙台に招かれました。


左甚五郎が手がけた最初の建築、大崎八幡宮

江戸寛永寺や日光東照宮の豪華な建築を手がけた名工、左甚五郎。この伝説上の人物を生み出すモデルとなったのが“伊達政宗公の大工”として、大崎八幡宮、仙台城本丸、松島瑞巌寺の建設に見事な手腕を発揮した紀州根来出身の刑部左衛門国次でした。仙台での仕事に並外れた成果を発揮した国次は、江戸幕府に大統領という厚い待遇でむかえられ、以後、数々の名建築を造り上げて、名人の名をほしいまなにしたといわれます。この不世出の名工の出発点になるのが大崎八幡宮です。権現造りの当宮を飾りたてる「鳳凰」「にらみ猫」などの国次特有の彫り物は、日光東照宮の「鳳凰」「眠り猫」などと共通な作風を持ち、瑞巌寺の「葡萄にリス」「鳳凰」とともに、大きくはばたこうとする彼のつよい意志を知らせます。仙台から江戸、日光へと発信された文化の担い手のひとりがここにいます。源流としての大崎八幡宮がここにあります。










「国宝・大崎八幡宮」ホームページ


oosaki2 「図説 国宝 大崎八幡宮」


発行日:平成16年9月20日

発行者:小野目博昭

監修:濱田直嗣

発行所:大崎八幡宮

宮城県仙台市青葉区八幡4丁目6-1










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