秋田駅の観光案内所で「秋田県立美術館」への行き方を知るために市内の地図をいただき、ついでに地図に秋田の見どころをマークしてもらい、それに従って歩いて廻れる秋田の街歩きを楽しみました。そのひとつが「秋田市民俗芸能伝承館(ねぶり流し館)」でした。
秋田市民俗芸能伝承館(ねぶり流し館)
秋田市民族芸能伝承館(ねぶり流し館)は、竿燈をはじめとする郷土の民俗行事や芸能の保存伝承、後継者の育成のための練習、発表の場として平成4年に開館しました。3回まで吹き抜けの展示ホールには、竿燈、梵天、土崎神明社祭の曳山を展示しており、観覧車が竿燈にチャレンジできるふれあいの場にもなっています。
「ねぶり流し:秋田の竿燈」実演あり
ねぶり流しは古くから伝わる祖先の霊を弔う行事に豊作を望む庶民の祈願などが結びついて盛んになったといわれています。はじめは、身についた汚れや悪霊などを川に流し、夜には提灯を高くかざして歩くような行事でした。かつて祖先の霊が迷わぬようにと、家の前に灯火をを高く掲げる風習もありました。また眠っている間に悪霊が取りつくと信じられていたので、盆のころ眠気を取り除く(はらう)ために7回水浴びをするなどがあり、全国的に眠り流しと呼ばれています。
江戸時代後半には「眠り流し灯籠」といい、子供や若者たちが長い竹竿に灯籠をたくさんつけて、町中を練り回る「竿燈」行事となりました。「七夕灯籠(七夕祭礼)」と呼ばれたことから、日本の七夕や中国の節句(星祭)などの影響もあったようです。「ねぶり流し」は、明治14年から竿燈と呼ばれ、今では「秋田の竿燈」として全国的に知れわたっています。
秋田駅にて
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