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Channel: とんとん・にっき
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横浜美術館コレクション展その2

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横浜美術館の収蔵作品には、個人が旧蔵した特徴あるコレクションや、篤志家からの寄付によって収集した作品が、数多く含まれているという。今年度は特に、個人コレクターや支援者の活動の活動の一端を、コレクション展を通して紹介しています。今期の展示は、7つの個人コレクションに着目していますが、ここでは「坂田武雄コレクション」を取り上げて、会場にあった解説文も併せて、以下に載せておきます。


坂田武雄コレクション

東京に生まれた坂田武雄(1888-1984)は、東京帝国大学農学部実科を卒業後、農商務省の海外実業実習生としてアメリカとヨーロッパに留学し、苗木商となるためのノウハウを習得しました。帰国して間もない1913年、横浜に「坂田農園」(現・株式会社サカタのタネ)を創立し、種苗の研究や輸出事業に着手します。以後生涯をかけて、日本の園芸種苗の発展に大きく貢献しました。


坂田氏は、留学中に欧米の文化に接したことに加え、画家であったおじやその画家仲間たちからの影響もあり、昭和の初め頃から、主に西洋近代絵画の収集を行うようになりました。氏が長年愛蔵してきた作品のうち、絵画、彫刻、版画、素描52点が、1983年に横浜美術館の準備室に寄贈されました。


坂田氏のコレクションは、ギュスターヴ゛・クールベやシャルル=エミール・ジャックなどの写実主義的、自然主義的な風景画から、ギュスターヴ・モローなどの幻想的、装飾的な画風を示す象徴主義の作品、さらにモーリス・ド・ヴラマンクをはじjめとするフォーヴィズムの作品などから成り、19世紀半ばから20世紀初頭のフランスを中心とした西洋美術の流れをたどることができるものとなっています。その中には、国立西洋美術館設立の基盤となった「松方コレクション」を収集したことで知られる、実業家の松方幸次郎氏から受け継いだ作品も含まれています。また、フランス印象派の影響を受けながら独自の作風を発展させた、ロシアやアメリカの作家たちも収集の対象としていることも特徴です。これらの作品群からは、坂田氏が広い視野のもとに近代美術の流れを理解し、高い鑑識眼を持って作品を選んでいたことが見てとれるでしょう。






「横浜美術館」ホームページ

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