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Channel: とんとん・にっき
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パク・ジョンボム監督、主演、製作、脚本「ムサン日記~白い犬」を観た!

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パク・ジョンボム監督は、イ・チャンドン監督の「ポエトリー アグネスの詩」 (2010年)の助監督を務めたという。残念ながら見逃してしまった映画でしたが、よくよく調べてみると、パク・ジョンボム監督は「シークレット・サンシャイン」 (2007年)や「オアシス」 (2002年)でも助監督を務めていたようです。「ああ、それなら観たことがある」と、妙に安心しました。テーマの選び方に納得したわけです。それにしても製作・監督・脚本・主演を、すべて自分でこなしているのには驚かされます。


「ムサン日記」は、癌で亡くなった監督の友人と、その家族たちの実人生を題材にしたという。韓国における脱北者の直面する現実を、さまざまな側面から生々しく克明に描いています。ムサン(茂山)とは北朝鮮と中国の国境の街。脱北者の多数がこの街を目指し国境を越えるという。ソウルに住む脱北者スンチョルは、北朝鮮での苦しい暮らしを抜けだし、幸せを求めて韓国へ来ました。同じ脱北者の友人ギョンチョルと同居しています。ギョンチョルが犯罪すれすれの手段で金を稼ぐ一方、スンチョルはポスター貼りやチラシ配りなどで細々と生活しています。刑事に就職の世話をしてもらうが、125番という住民登録番号で脱北者だと知られ、定職に就けません。


ある日、教会で美しい女性スギョルに出会い、後をつけると父親の経営する違法なカラオケバーで働いていることを知ります。スンチョルは、偶然を装ってアルバイト募集に応募し、カラオケバーで働くようになりますが、なかなか馴染めません。ホステスに絡む客をみて止めさせようとしてトラブルになり、事実をわかってもらえることなく、解雇されてしまいます。飼い主に捨てられた白い犬だけが、スンチョルの心を癒してくれます。彼には北にいたときに、人を殺した過去がありました。教会でそのことをスギョルに告白します。深い信仰心を持ち、教会の聖歌隊に所属しているスギョルは、違法なカラオケ店で働いていることを悩んでいます。スギョルは、スンチョルに聖歌隊に入ることをすすめ、再びカラオケ店で一緒に働くようになります。


本作が初長篇というパク・ジョンボム監督は、「脱北者も同じ社会で生きていることを伝えたかった」といい、「どんな人間でもさまざまな限界に直面し、衝突しながら生きています。それぞれ十字架を背負って生きています」と語るが、映画の結末はあまりにも重い。スンチョルは、酒屋に注文してあったビールを取りに行き、カラオケ店へ帰る途中、路上に車に轢かれた白い犬が横たわっていました。茫然とするスンチョル。監督は「観る人を必要以上に重苦しい思いにさせてしまった」と語っています。


以下、とりあえずシネマトゥデイより引用しておきます。


チェック:韓国のイ・チャンドン監督の『ポエトリー アグネスの詩(うた)』で助監督を務めた、パク・ジョンボムが初メガホンを取った長編作。今は亡き監督の親友スンチョルの実体験を基に、ソウルで暮らす北朝鮮からの脱北者たちの厳しい現実を映し取る。パク・ジョンボムは監督、主演、製作、脚本のすべてを自分でこなし、入魂の演技で観る者を圧倒。孤独な主人公が唯一心を許すことができる、白い犬との交流が胸に染みる。

ストーリー:スンチョル(パク・ジョンボム)は、北朝鮮と中国の国境付近にあるムサンという町から韓国へやって来た。彼は脱北者仲間のギョンチョル(ジン・ヨンウク)とソウルの家賃の安いアパートで暮らしていたが、一向に生活は楽にならないままだ。一方、不器用なスンチョルとは違い、ギョンチョルは韓国での暮らしにもすぐに慣れ、危険な仕事に手を染めていき……。


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「ムサン日記~白い犬」公式サイト







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