宮本輝の「蛍川・泥の河」(新潮文庫:令和6年1月25日28刷)を読みました。
映画、宮本輝原作の「幻の光」を観たことによります。
宮本輝原作、是枝裕和初監督作品、江角マキコデビュー作品「幻の光」を観た!
そしてすぐに原作を読みました。
思い起こせば、宮本輝の三部作、「泥の川」「蛍川」「道頓堀川」を読んだこともありました。
ここでは、今回、再度読んだ「蛍川」と「泥の河」を取り上げます。
戦争の傷跡を残す大阪で、川の畔に住む少年と廓舟に暮らす姉弟との短い交友を描く太宰治賞受賞作「泥の河」。ようやく雪雲のはれる北陸富山の春から夏への季節の移ろいのなかに、落魄した父の死、友の事故、淡い初稿を描き、蛍の大群のあやなす妖光に生死を超えた命の輝きをみる芥川賞を受賞した傑作「蛍川」。幼年期と思春期のふたつの視線で、二筋の川面に映る人の世の哀歓をとらえた名作。
宮本輝:
1947(昭和22)年、兵庫県神戸市生まれ。追手門学院大学文学部卒業。広告代理店勤務を経て、77年「泥の河」で太宰治賞を、翌年「蛍川」で芥川賞を受賞。その後、結核のため2年ほどの療養生活を送るが、回復後、旺盛な執筆活動をすすめる。「道頓堀川」「錦繍」「青が散る」「流転の海」「優駿」(吉川英治文学賞)「約束の冬」(芸術選奨文部科学大臣賞)「にぎやかな天地」「にぎやかな天地」「骸骨ビルの庭」(司馬遼太郎賞)「水のかたち」「田園発 港行き自転車」等著書多数。2010(平成22)年、紫綬褒章。18年、37年の時を経て「流転の海」シリーズ全九部(毎日芸術賞)を完結させた。
「泥の河」
監督:小栗康平
「蛍川」
監督:須川栄三
過去に読んだ本
川三部作「泥の河 蛍川 道頓堀川」
ちくま文庫
1986年1月28日第1刷発行
2016年7月5日第19刷発行
著者:宮本輝
発行所:筑摩書房