僕は、短歌も俳句もまったく詠みませんが、それでも毎日曜日の朝日新聞の、朝日歌壇俳壇は必ず見ています。
さて、作家の大江健三郎さんが、3月3日にお亡くなりになりました。
ここでは4月16日の朝日歌壇を取り上げます。
(俳壇でももちろん取り上げていますが…)
4人の選者がみなさん「大江健三郎追悼の歌」を取り上げています。
馬場あき子選
大江さんのまなざしにゐた光さんの「静かな生活」CDに聴く
(浜松市)松井恵
胸中の激しい感情表現す大江は言葉で光は音で
(甲州市)山下栄子
佐佐木幸綱選
大江氏の訃報が載った新聞紙昔の私を包んで畳む
(東京都)小川あゆみ
ヒロシマと沖縄という良心がわが本棚にあり大江さん逝く
(寝屋川市)今西富幸
高野公彦選
芸術は政府のものにあらざると文化勲章辞せし人逝く
(東京都)上田国博
卒論のテーマの大江健三郎逝きて徹夜の青春はるか
(安中市)鬼形輝雄
優しげな丸メガネの奥に敢然と九条のあり大江さん逝く
(鹿嶋市)大熊佳世子
永田和宏選
原稿を何時も律義に準備して大江健三郎の「九条の会」
(浦安市)中井周防
大江さんのまなざしにゐた光さんの「静かな生活」CDに聴く
(浜松市)松井恵
難解でなげだし棚に四十年「ピンチランナー調書」を開く
(北九州市)嶋津裕子
以下、僕の手持ちの短歌の本(永田和宏の)
「近代秀歌」
岩波新書
2013年1月22日第1刷発行
2020年12月15日第18刷発行
著者:永田和宏
発行所:株式会社岩波書店
「現代秀歌」
岩波新書
2014年10月21日第1刷発行
2022年2月4日第10刷発行
著者:永田和宏
「人生の節目で読んでほしい短歌」
NHK出版新書
2015年3月10日第1刷発行
2021年2月5日第6刷発行
著者:永田和宏
発行所:NHK出版