高橋源一郎の「これは、アレだな」(毎日新聞出版:2022年2月28日発行)を読みました。
本書は「サンデー毎日」連載「これは、アレだな」(2020年9月20日から2021年8月29日号)に掲載された中から選び、加筆したもの。
軽い読み物、って感じ。でも、いつもながら高橋の博識ぶりには舌をまきます。
新旧・話題作の「ツボ」がわかる痛快エッセイ
故(ふる)きを温(たず)ねて、
新しきを知れば
世界が違って見えてくる!
新しいのだ、わたしは。
どんな時代の誰よりも・・・でも、そうなのかな。
実のところ、わたしたちはみんな、
両親や祖父母や、さらにずっと先輩のみなさんと
ほとんど同じことをしていて、ただあそのことに
気づいていないだけなのではないだろうか。
(本文より)
目次
魔法のことば
滝沢カレンは谷崎潤一郎だった
おじさんは、いずこに?
やっぱり、カワイイものが好き
将棋のフジイくん
遠くへ行きたい
死んだらあかん
「ひきこもり」について
源氏くんは、元祖チャラ男だった
お墓ってなんだ?
楽しきわが家
動物園へ行こう
「こづかい万歳」対「びんぼう自慢」
ビューキになってもへこたれないぞ!
YOUは何しに日本へ?
83年生まれ、シガ・ナオヤン
自由のレシピ
鬼滅の刃・無声慟哭扁
選択的夫婦道制
「ダーリン」は外国人
ネットフリックスを家族で見る
ニク喰うな!
学校に行きたい
イギリスにおける労働者階級の状態・続
女性の発言は長いのか
生態系食物連鎖をくつがえし
もう婦人(おんな)なんぞに生まれはしません
連続テレビ小説に「フイチンさん」を
連載完結
ぼくらの栄一なんだぜ
ラララ科学の子
超高齢化社会の到来と高齢バー
本当に正しい性的欲望
東小金井対落合南長崎
わたしのおじさん?
酷評万歳!
待ちに待ってた 世界の祭り
おばあちゃんのおせち
サラリーマンは気楽な稼業か
叩かれても、踏まれても
世界の中心で愛を叫んだAI
台所か、キッチンか
「ふつう」という「障害」
「これは、アレ過ぎる」件について
おとうさんとぼくのお父さん
東京オリンピック、最高!
いっぱしの女
おわりに
ひとつだけ・・・
実は最近、滝沢カレンのファンになってしまった。最初はテレビで、周りのタレントたちに「四字熟語あだ名」をつけてゆくところを見て、驚愕した。なんというセンスの良さなのか。もっと、カレンさんのことばを味わいたい。そう思っていたところ、ついに出版されたのが「カレンの台所」(サンクチャリ出版)だったのである。某ネット書店で予約注文し、手に入れ、むさぼるように読み終えた直後、思わず、わたしは呻いたのだ。「これ、絶対、芥川賞候補にするべきでしょ」
高橋源一郎:
1951年広島県生まれ
横浜国立大学経済学部除籍
現在―作家.元明治学院大学国際学部教授
著書―『さようなら,ギャングたち』(群像新人長篇小説賞優秀作),『優雅で感傷的な日本野球』(三島由紀夫賞),『日本文学盛衰史』(伊藤整文学賞),『さよならクリストファー・ロビン』(谷崎潤一郎賞)ほか,新書に『一億三千万人のための小説教室』『読んじゃいなよ!』『ぼくらの民主主義なんだぜ』『丘の上のバカ』『ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた』『たのしい知識』『一億三千万人のための『論語』教室』『お釈迦さま以外はみんなバカ』『「ことば」に殺される前に』『ぼくらの戦争なんだぜ』『誰にも相談できません』(毎日新聞出版)など。
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二度結婚し、二度離婚した。
(ブログを始める前にはもっと読んでた)
文庫や新書以外(押入れの奥にあったもの)