高橋源一郎の「失われたTOKIOを求めて」(集英社インターナショナル選書:2022年4月12日第1刷発行)を読みました。
コトラーさんの記事
コトラーさんの記事で印象に残った記述。
三鷹の森ジブリ美術館の章では、宮崎駿さんに会ったときのことが回想されます。
帰り際、わたしは、こういった。
「ありがとございました。いま、わたしの手元には、五歳と七歳の男の子がいて、宮﨑さんのアニメに夢中です」
すると、宮﨑さんは、ニッコリ笑われて、こうおっしゃった。
「アニメは、まだ見せないほうがいいですよ。早すぎます。まずは本を読ませてください」
作家、高橋源一郎が、コロナ禍と五輪騒動の2年間、静かな東京の街を歩きまわった。6歳のとき、「夜逃げ同然」で親と共にやってきた東京で、30回以上の引っ越しをくり返した思い出が蘇る。半世紀を経たいま、作家は新トキワ荘で赤貧の少年時代を、御茶ノ水で学生運動の時代を回想し、大晦日には閑散とした明治神宮を散策する。ジブリ美術館で宮﨑駿との、渋谷川で庵野秀明との交友を懐かしく思い、皇居では昭和天皇の語られなかった人生に思いを馳せる。時の古層を垣間見せる重層都市、東京の尽きせぬ魅力を達意の文章で愉しむ東京探訪記。
国木田独歩の「武蔵野」が渋谷あたりだったとは驚きでした。
目次
はじめに わたしがTOKIOを歩いたわけ
御茶ノ水 文化学院、夢の跡
新国立競技場 戦争とスタジアム
新宿 都庁舎で都知事選を
上野動物園 あつまれ動物の森
明治神宮とはとバス 『東京の歩き方』を片手に
トキワ荘マンガミュージアム マンガが若かったころ
三鷹の森ジブリ美術館 宮﨑さんの話
渋谷 天空の都市と地下を流れる川
皇居 長いあとがき
高橋源一郎:
作家。1951年、広島県生まれ。『優雅で感傷的な日本野球』で三島由紀夫賞、『日本文学盛衰史』で伊藤整文学賞、『さよならクリストファー・ロビン』で谷崎潤一郎賞を受賞。著書に、『一億三千万人のための小説教室』(岩波新書)、『ぼくらの民主主義なんだぜ』(朝日新書)、『お釈迦さま以外はみんなバカ』(インターナショナル新書)、『「ことば」に殺される前に』(河出新書)など多数。NHKラジオの番組「高橋源一郎の飛ぶ教室」では数多くの本を紹介している。
「高橋源一郎の飛ぶ教室」(岩波新書)予約しちゃいました。
過去の関連記事:(もっとあると思うけど、未整理なんですんません)
「100分deパンデミック論」を観た! | とんとん・にっき (ameblo.jp)
高橋源一郎の「ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ」を読んだ!
高橋源一郎の「性交と恋愛にまつわるいくつかの物語」を読んだ!
二度結婚し、二度離婚した。
(ブログを始める前にはもっと読んでた)
以下2冊は、再度読もうと思っている高橋源一郎の本
いつ読めるかはわかりませんが…
「日本文学盛衰史」
2001年5月31日第1刷発行
著者:高橋源一郎
発行所:株式会社講談社
「今夜はひとりぼっちかい?
日本文学盛衰史 戦後文学篇」
2018年8月21日第1刷発行
著者:高橋源一郎
発行所:株式会社講談社