小川洋子の「ホテル・アイリス」(幻冬舎文庫:平成10年8月25日初版発行、令和元年6月30日13版発行)を読みました。
この本を知ったのは、下記のブログを読んだことによります。
MANAMIさんの記事
「ホテル・アイリス」、ま、まさか、あの小川洋子がこんな本を書くなんて。まったく勘違いしていました。桜木柴乃の本かと思いました。でも、小川洋子の本なんですね。映画にもなっているようです。残念ながら、まったく登場人物にシンパシーを感じませんでした。書くものすべてが当たるわけじゃなし、まあ、そんなこともあるんですね。
映画の予告編を観ると、なかなかエロいですが…。
まあ、小説と映画は別物ですけど。
本の裏表紙には以下のようにあります。
染みだらけの彼の背中を、私はなめる。腹の皺の間に、汗で湿った脇に、足の裏に、舌を這わせる。私の仕える肉体は醜ければ醜いほどいい。乱暴に繰られるただの肉の塊となった時、ようやくその奥から純粋な快感がしみ出してくる…。少女と老人が共有したのは切なく淫靡な暗闇の密室――寄る辺ない男女の愛から生まれた、究極のエロティシズム。
小川洋子:
1962年岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。91年「妊娠カレンダー」で芥川賞受賞。2004年「博士の愛した数式」で読売文学賞、本屋大賞を受賞。同年「ブラフマンの埋葬」で泉鏡花文学賞、06年「ミーナの行進」で谷崎潤一郎賞、13年「ことり」で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。20年「小箱」で野間文芸賞を受賞。21年紫綬褒章受章。「約束された移動」「遠慮深いうたた寝」ほか著書多数。
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