「祈りをこめて早春の横浜三塔めぐり」に参加したときの、最初に観た建物です。いわゆる「ジャックの塔」です。この建物だけ、内部に入って自由に撮影できました。そしてまた、時計塔の最上部まで特別に、鉄骨階段を登って横浜の市街を観ることができました。建築的にも素晴らしく保存されて大事に使われています。国の重要文化財の指定が平成元年9月2日付で制定されました。その「銘板」には、以下のようにありました。
横浜市開港記念会館は、開港50周年を記念して、大正3年（1914）9月に着工され、大正6年7月1日の開港記念日に「開港記念横浜会館」として開館しました。建物は、大正12年の関東大震災によって一部焼失したため、昭和2年と平成元年に復旧工事が行われ、創建当時の姿に復原されました。建物の外壁は、腰石まで花崗岩積みで、1・2階は赤い化粧煉瓦と白い花崗岩を積み上げた辰野式フリークラシックスタイルで、古典主義を自由にアレンジしています。東南部には高塔（時計塔）、西南隅に八角ドーム、東北隅に角ドーム、さらに高塔を挟む位置にも角ドームを作り、屋根は寄せ棟造り・天然スレート葺で、越屋根は銅板葺としています。また、建物内部の広間、中庭に面する窓にはステンドグラスが用いられるなど、大正期の建物として華やかで優れた意匠が施されています。（横浜市教育委員会文化財課・社団法人横浜国際観光協会 平成6年3月）
