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朽木ゆり子・前橋重二の「フェルメール巡礼」を読んだ!

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朽木ゆり子・前橋重二の「フェルメール巡礼」を読みました。なにしろ僕のフェルメール歴は、映画「真珠の耳飾りの少女」を観てから、朽木ゆり子の「フェルメール全点踏破の旅」(集英社新書ヴィジュアル版:2006年9月20日第1刷発行)を読み、有吉玉青の「恋するフェルメール」を読んで、始まったのですから。この本「フェルメール巡礼」がとんぼの本で刊行されるという情報は、昨年9月末の朽木ゆり子と山下裕二の「ハウス・オブ・ヤマナカ」の出版記念講演会で知りました。12月には手元に届いていたのですが、「芸術新潮」に書いたものを加筆したものと知って、今年に入るまで読まないでいました。


実は「芸術新潮 2008年9月号」、特集「やっぱり気になるフェルメール」は、発売と同時に購入しましたが、ざっと読んだだけで全部は読んでいませんでした。今回通して読んでみて、「芸術新潮」に書いたときから、地域別に美術館を振り分けていたりして、見事な構成であり、コラムも洋書要所に入っていて、よく考えられた本だと感心しました。所蔵美術館一覧や、年譜、フェルメールの全作品が載っていて、しかも、カバー裏にはセイムスケールで載っていて、作品の大きさがよくわかり、面白い試みです。


カバーの折り返しには、以下のようにあります。

オランダの首都アムステルダムから列車でおよそ1時間、デルフトは、ゆったりと時のたゆたう閑静な小都市だ。画家ヨハネス・フェルメール(1632-1675)は、この街で生を受け、生涯を過ごした。43年間に遺した画はわずか30数点。プルーストをして「世界でもっとも美しい絵」といわしめた《デルフトの眺望》、ゴッホが「とても美しい身重のオランダ婦人」と描写した《青衣の女》、近年の小説・映画でその存在をいっそう際立たせた《真珠の耳飾りの少女》ほか、心震わす作品のすべてを、オランダ・マウリッツハイス美術館を出発点に、世界全16美術館に訪れる。画中にちりばめられた数々の仕掛けを解き明かし、画家の暮らしや技法の秘密を探る新知見もたっぷりと。まだまだ知らないフェルメールのあれこれが、この1冊に。


目次を見ると、以下のようです。

巡礼の道1 オランダ(文:朽木ゆり子)

        マウリッツハイス美術館

        アムステルダム国立美術館


巡礼の道2 ヨーロッパ(文:朽木ゆり子)

        ドレスデン国立絵画館

        ベルリン国立絵画館

        シュテーデル美術館

        アントン・ウルリッヒ公美術館

        ウィーン美術史美術館

        ルーヴル美術館

        スコットランド・ナショナル・ギャラリー

        ロンドン・ナショナル・ギャラリー

        ケンウッド・ハウス

        バッキンガム宮殿ステート・ルーム

        アイルランド・ナショナル・ギャラリー


巡礼の道3 アメリカ(文:朽木ゆり子)

        フリック・コレクション

        メトロポリタン美術館

        ワシントン・ナショナル・ギャラリー


コラム誰も知らないフェルメール(文:前橋重二ほか)

      1 お住まい拝見!

      2 カメラを使った?

      3 同時代画家との「往復書簡」

      4 エコノミカル画法

      5 《小路》は実在した

      6 悲運の“師匠”

      7 33億円絵画のいま

      8 そこまでやるか! 画中の実物探し

      9 盗まれた《合奏》

     10 驚愕のピンぼけテクニック

     11 鏡から消えた画家


所蔵美術館一覧

年譜

全作品




とんとん・にっき-geishin 「芸術新潮 2008年9月号」

2008年9月1日発行

新潮社
愛蔵版特集

「やっぱり気になるフェルメール」

世界全16美術館完全ガイド付








過去の関連記事:朽木ゆり子関連
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