パナソニック汐留ミュージアムで「フランス印象派の陶磁器1866-1886 ジャポニズムの成熟」を観てきました。観に行ったのは5月31日のことでした。
この展覧会は、アビランド家コレクションを中心に、印象派時代の陶磁器を日本で系統的に紹介する、という初めての機会です。印象派スタイルの絵付けをした陶磁器をはじめとして、19世紀後半のフランスが憧れた東洋や日本の美術が色濃く反映されたテーブルウエアや陶芸作品に加え、モネやルノワールといった印象派の絵画も展示いたします。
テーブルセッティング
展示作品の一部
「フランス印象派の陶磁器1866-1886 ジャポニズムの成熟」
日本にあこがれた19世紀パリの芸術を陶磁器など合計155点で展観
1874年4月、近代絵画史上最も画期的と見なされるグループ展、第1回印象派展がパリで開催されました。その出品作品のひとつであるモネの《印象、日の出》は、刻々と変化する水面の煌めきなどありのままの自然の情景が、大胆な筆致でキャンヴァスに表現されていました。当時のフランスのアカデミック美術は、忠実な模写を標榜していましたが、この絵画は精細さを欠いているとして多くの批判を浴び、このグループは皮肉をこめて「印象派」と名づけられました。同じ頃、陶芸の世界においても新しい技術やジャポニスムからの発想を生かすなど、近代性を取り入れた革新的な陶磁器が作られていました。
第1回印象派展の出品画家で銅版画家のフェリックス・ブラックモンも、日本美術の影響を受けた一人です。彼は、リモージュ磁器で知られるアビランド社の経営者で、日本美術の蒐集でも知られるシャルル・アビランドと出会い、同社の美術監督として迎え入れられると、ジャポニスムのモチーフなどを生かした伝統に捉われないデザインで才能を発揮しました。1880年代初頭には焼締陶器や銅紅釉を使用するなど新しい素材への挑戦を続け、アビランド社はフランスを代表する陶磁器メーカーとして発展しました。 そして、第1回印象派展から100年を経た1974年、「セラミック・インプレッショニスト(Céramique Impressionniste)」という展覧会がパリで開催されました。ここでは印象派絵画のような筆致で装飾された陶磁器と印象派絵画の関連が改めて注目を浴び、作品群は「印象派の陶磁器」と称され、その芸術性の高さが認知されることとなりました。
本展は、アビランド家コレクションを中心に、印象派時代の陶磁器を日本で系統的にご紹介する初めての機会です。印象派スタイルの絵付けをした陶磁器をはじめとして、19世紀後半のフランスが憧れた東洋や日本の美術が色濃く反映されたテーブルウエアや陶芸作品に加え、モネやルノワールといった印象派の絵画も展示いたします。
「2014年度ルオー・ギャラリー特別展示」
・ルオーとキリスト
2014年4月5日(土)-6月22日」(日)
・ルオーとユビュ
2014年7月26日(土)-10月13日」(月)
・ルオーと風景
2014年10月25日(土)-12月26日」(金)
・ルオーと顔
2015年1月17日(土)-3月29日」(日)
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