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たばこと塩の博物館で「館蔵浮世絵に見る さくらいろいろ」を観た!

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たばこと塩の博物館で「館蔵浮世絵に見る さくらいろいろ」を観てきました。「桜」と言えば、山種美術館が毎年春に桜をテーマとした展覧会を開催していることはよく知られています。「絢爛と咲き誇り、潔く散る桜の花は、古来人々の心をとらえ、日本を象徴する花として愛されてきました」と、昨年の「桜さくらSAKURA」展で、山種美術館長の山崎妙子は述べています。続けて「桜にまつわる物語や、名所の桜はさらに多くの人々を惹きつけ、芸術家たちもまた桜を題材にした多くの作品を生み出してきました」と。


桜を題材にした作品、といえば、浮世絵もまたしかり。桜は、江戸の人々にも愛され、和歌や俳諧にもよく詠まれ、歌舞伎などの舞台を飾り、身の回りの品々の意匠としても好まれました。花見は娯楽のひとつであり、多くの桜の名所が誕生しました。主役としても脇役としても、浮世絵は最も多く桜は描かれてきました。たばこと塩の博物館所蔵の中から、桜が描かれた浮世絵や、桜のモチーフで装飾された喫煙具など、50数点が展示されていました。今回は特に「大判錦絵3枚続き」の作品が多く、迫力がありました。


「毎年、春の訪れを実感させてくれる桜。たばこと塩の博物館で少し早いお花見はいかがでしょうか。」と、たばこと塩の博物館は呼びかけています。


展覧会の構成は、以下の通りです。


1. 好みの場所は・・・江戸の桜名所 いろいろ

2. これぞ華・・・美男美女とさくら いろいろ

3. 桜を舞台に・・・お芝居 いろいろ

4. ささやかながら・・・桜の楽しみ方 いろいろ

5. やっぱり桜・・・デザイン いろいろ



1. 好みの場所は・・・江戸の桜名所 いろいろ

江戸での花見は、もともとは、一本の名木を鑑賞し、酒宴を催して詩歌を詠む、といった形が主流であった。しかし、18世紀初頭、桜が江戸各所に植樹されると、桜並木の下での酒宴という、現在に通じる花見スタイルが広まっていった。江戸の桜名所はいくつかあったが、景観、場の雰囲気など、それぞれに特徴があり、その様子は浮世絵にも描かれている。




2. これぞ華・・・美男美女とさくら いろいろ

浮世絵にはさまざまなジャンルがあるが、代表的なものは、「美人絵」「役者絵」「名所絵(風景画)」である。これら代表的な浮世絵と桜との関わりを見ると、「名所絵」として桜の名所が描かれたものは数多いが、「美人絵」や「役者絵」でも、さりげなく桜が背景を飾っているものが少なくない。グラデーションのかかった桜の色は、美人や役者を引き立て、画面に華やかさや優雅さを加える。桜は、浮世絵の中で、主役にも脇役にもなる存在であったといえよう。




3. 桜を舞台に・・・お芝居 いろいろ

歌舞伎の演目で、桜と関わりがあるものは数多い。「義経千本桜」や「助六所縁江戸桜」をはじめ、狂言名に「桜」が入っているもの、あるいは「楼門五三桐」の南禅寺の場や「加賀見山旧錦絵」の花見の場、「妹背山婦女庭訓」の吉野川の場など、名場面の桜の時期の設定であるもの、さらには「積恋雪関扉」や「京鹿子娘道成寺」のように桜の下での所作事(舞踊劇)など、さまざまある。一斉に咲き誇る桜の華やかさ、逆にすぐ散ってしまうはかなさなど、桜のイメージは歌舞伎の演出にも欠かすことができない。




4. ささやかながら・・・桜の楽しみ方 いろいろ

浮世絵を見ると、家の庭木の桜を眺める人や、2階から桜を見る人が描かれていたり、あるいは室内に小さな鉢植えの桜が飾られていたりする。江戸の人々も、桜名所に繰り出す花見以外にも、さまざまな形で桜を楽しんでいたことがわかる。



5. やっぱり桜・・・デザイン いろいろ

人々が刻み煙草を吸っていた時代、きせるやたばこ入れ、たばこ盆などの喫煙具は、ごく普通の身近な道具であった。飾って鑑賞するものではなく、あくまでも日用の品ではあるが、自分の好みやセンスを表現するものとして、デザインや素材、細工にこだわって誂えたものも少なくない。喫煙具には、男性用女性用に関わらず花がデザインされたものがあり、中でも桜は多く使われている。喫煙具の場合、桜の花は桜色をしてはいないが、花の形から充分に春の雰囲気を感じとることができる。なお、桜の花には散り際が良いというイメージがある。当時、武士には、喫煙具に関わらず桜の花のデザインが好まれていた。



「古くから日本人を魅了し続ける“さくら”の妙 」
私たち日本人にとって、“花”といえば、まず桜が思い出されます。淡い色合い、整った形、満開の華やかさ。そして、すぐに散ってしまうはかなさや潔さ。桜の花は、古くから日本人の心をとらえ、季節に敏感ではなくなってしまった現在でも、春本番を告げる桜の開花は、毎年、大きなニュースとなっています。桜は、江戸の人々にも、とても愛されていました。花見は娯楽の一つで、多くの桜名所が誕生しました。和歌や俳諧にもよく詠まれ、歌舞伎などの舞台を飾り、身の回りの品々の意匠としても好まれました。主役として脇役として、浮世絵にもっとも多く描かれた花と言っても、言い過ぎではありません。今回の展示では、当館が所蔵する資料の中から、桜が描かれた浮世絵や、桜のモチーフで装飾された喫煙具などを紹介します。毎年、春の訪れを実感させてくれる桜。たばこと塩の博物館で少し早いお花見はいかがでしょうか。


「たばこと塩の博物館」ホームページ


とんとん・にっき-taba2 「館蔵浮世絵に見る さくらいろいろ」

2013年1月26日(土)~3月10日(日)

リーフレット(12ページ)

発行:たばこと塩の博物館










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